【ACL】ムアントンはなぜ川崎に大敗したのか? 絶不調のタイ王者に中村憲剛も「あれ?」

カテゴリ:Jリーグ

佐々木裕介

2017年05月31日

ファンは大差で負けていても悲壮感はまったくなし。

川崎の攻撃をリードした中村もムアントンの異変を感じ取っていた。写真:徳原隆元

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 アジア・チャンピオンズリーグ(ACL)のラウンド16。タイ王者のムアントン・ユナイテッドは、敵地でのセカンドレグで川崎フロンターレに1-4と敗れ、準々決勝進出の望みを断たれた。まさに完敗だった。
 
 先週火曜日にタイで行なわれたファーストレグから、ムアントン・Uは青山直晃、チャナティップ・ソングラシンを、また川崎は谷口彰悟、森本貴幸、ハイネルをスタメンから外した。
 
 スリパン監督は、彼らを外した理由を「ふたりともにコンディション不良のため」と説明。川崎はファーストレグでの3-1の勝利によって、有利な立場からの余裕のローテンションの意味合いが強いが、ムアントン・Uは明らかに連戦の疲労によるコンディションの低下が指揮官を悩ませている。
 
 試合は31分に小林悠、32分に長谷川竜也、さらに40分にエドゥアルド・ネットがゴールネットを揺らし、前半だけで0-3となる。2戦合計1-6と大差をつけられ、ラウンド8の切符の行方は、前半でほぼ決まってしまった。
 
 この状況をファンはどう感じているのか――。試合後ではなく敢えてハーフタイムに、ムアントン・ファンが陣取るアウェースタンドへ足を向けた。タイからオフィシャルツアーで来日したという男性ファンに話しを聞いたのだが「マイペンラーイカップ!(タイ語で大丈夫の意味)、後半にジェイ(チャナティップの愛称)が出てきて何とかしてくれるよ」と、大差で負けている悲壮感はこれっぽっちもない。楽しむことを忘れないタイ人気質にあっぱれである。
 
 72分に青山とチャナティップを同時投入するが、時すでに遅しである。後半にそれぞれ1点ずつを取り、1-4でタイムアップ。ムアントン・Uのアジアでの挑戦は終わった。
 
 試合を振り返って思うこと、ムアントン・Uは良くも悪くもチャナティップ中心のチームであることが際立つ試合となった。ディフェンスでボールを奪い前線へ付けても、攻撃を操る選手がいない。司令塔の不在はチームの死活問題である。
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