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【小宮良之の日本サッカー兵法書】U-20W杯開幕を前に思う。何をもって“若手”とするか――

カテゴリ:連載・コラム

小宮良之

2017年05月17日

年少で活躍することが正義ではない! 成長曲線は人それぞれだ

若手と大人の狭間にいるなかで臨むU-20W杯。日本は5大会ぶりの出場となるが、どれだけの選手が真の大人の選手へと変貌できるか。 写真:滝川敏之(サッカーダイジェスト写真部)

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 5月20日、韓国でU-20ワールドカップが幕を開ける。次世代を担うルーキーたちが、鎬(しのぎ)を削る大会だ。日本はグループステージでD組に入り、南アフリカ、ウルグアイ、イタリアと決勝トーナメント進出の権利を争う。
 
 ところで、何歳までを新鋭=若手と呼ぶべきなのだろうか?
 
「17、18歳でも、世界ではトップチームでプレーしている選手がいる。20歳はもう、若手とは言わない」
 
 そんな頑固な意見の持ち主もいる。
 
 しかしながら、十代でトップチームの先発の座を勝ち取っている選手はごく限られる。18歳のキリアン・エムバペ(モナコ)にしろ、ジャンルイジ・ドンナルンマ(ミラン)にしろ、例外的な存在だと言えるだろう。
 
 U-19欧州選手権で5位までに入って、今回のU-20W杯の出場権を勝ち取った選手たちの多くが、クラブレベルでは2部リーグか、セカンドチームを主戦場にしてプレーしているのが現状だ。
 
 さらに言えば、年少で活躍することだけが、正義ではない。彼らが早熟だという可能性も十分にあり得る。成長曲線は、それぞれの選手によって異なる。十代でプレーしているからといって、短絡的に称賛するのは危険だろう。
 
 では、23、24歳の選手でも若手と呼ぶのか? やはり、この年代で出場機会が乏しく、ベンチに座っているようなら厳しい……。
 
 欧州では、「21歳」が若手と呼ばれる上限であり、基準のひとつになっているようだ。
 
 この大陸では、オリンピック予選も兼ねるU-21欧州選手権(2年ごとの開催)が、若手年代の集大成として行なわれている。
 
 予選を勝ち抜いた8チームが本大会に臨み、フル代表の欧州選手権(EURO)と同じように4チームによるリーグ戦を戦い、勝ち上がった4チーム(各グループ上位2チーム)がトーナメントラウンドに進む。
 
 この大会への出場資格は、予選が始まる時点で21歳以下であること。つまり、2年後の大会終了時には23才になっている選手もいる。
 
 欧州ではこの大会をもって、「若手」というひとつの“特権”が効力を失う。
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