【C大阪】輝きを放つ“ロンドン五輪カルテット”が、チームをさらなる高みに導く

カテゴリ:Jリーグ

本田健介(サッカーダイジェスト)

2017年05月01日

再び同じチームに集まった4人は阿吽の呼吸を見せる。

川崎戦に勝利し、恒例の記念撮影をするC大阪イレブン。この日は完勝と言える内容だった。写真:川本 学

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[J1リーグ9節]C大阪2-0川崎/4月30日/ヤンマー
 
 まさに会心の勝利だった。川崎をホームに迎えた一戦で、C大阪は相手のお株を奪うようなパスワークで試合を支配し、2-0の完勝を収めた。

 川崎の拙いパフォーマンスに助けられた面はあったが、清武の復帰後初ゴールが飛び出すなど、サポーターにとっては忘れられないゲームになったに違いない。
 
 その試合で輝いたのが、杉本健勇、山村和也、清武弘嗣、山口蛍のロンドン五輪を経験した4人だ。2012年にメダル獲得まであと一歩と迫った彼らは、紆余曲折を経て、今季から再び同じチームで戦うこととなったわけだが、ともに世界大会を戦ったチームメイトらしく、阿吽の呼吸を見せた。
 
 ボランチの山口からトップ下の山村に縦パスが入れば、1トップの杉本と右サイドの清武が呼応し、ワンタッチでパスをつないで崩しにかかる。それぞれが適度な距離を保ち、さらに左サイドの柿谷曜一朗、強烈なミドルを兼備するボランチのソウザ、両SBの丸橋祐介、松田陸らもパス回しに参加するのだから、川崎としては堪ったものではなかっただろう。
 
 ユン・ジョンファン新監督のもと、今季は守備的な戦い方を続けてきたが、少しずつ攻撃の強化にも力を入れてきただけに、その成果が表われた格好だ。
 
 先制点の場面では山口、杉本、清武がソウザ、田中裕介と協力してボールを運び、「あのタイミングでよく出してくれた」(山村)と、清武のラストパスを受けた山村が、正確なシュートでゴールネットを射抜いた。
 
 さらに2点目目は「健勇は身体を張れるので、ボールがこぼれると思った」と、杉本の落としを受けた清武がボールを運び、左サイドの柿谷へラストパス。柿谷のシュートはGKに弾かれたが、そのこぼれ球を清武が決めた。
 
 ちなみにこの日のスターティングイレブンは29歳のキム・ジンヒョン、山下達也、ソウザが最年長で、最年少は24歳の杉本。あとの8人は25歳から27歳で固まっている。年齢が近く、まとまりがあるのが今季のチームの強みと言えるのだろう。
 
 昇格組ながら9戦を終えて、4勝4分1敗で5位に付ける。ユン・ジョンファン監督は開幕前に目標を「9位」と設定したが、ロンドン五輪組を中心に躍進するチームは、さらなるサプライズを提供してくれそうだ。
 
取材・文:本田健介(サッカーダイジェスト編集部)
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