試合直前の紅白戦から「珍しい」メンバ-変更。
[J1リーグ 5節]ジュビロ磐田 × 清水エスパルス/2017年4月1日/エコパスタジアム
4万人を超す大観衆に見守られた「静岡ダービー」の試合後、名波監督は「就任からこれまで5、6回しかないが、試合前に行なった紅白戦のメンバーからスタメン2人を代えて臨んだ」と説明。その理由は、▽練習中にできずにいたボール保持率をアップする▽ボールロストを減らす▽前線からまとまった(コレクティブな)連動性のある守備をする――その3点を求めたからだったという。
その紅白戦でも試されて導き出されたひとつの答えが、中村俊輔の右MF起用だった。とはいえ、今季これまでのリーグ全試合でトップ下で起用されてきた10番を、サイドに置く――。それは指揮官にとっても、ひとつの賭けでもあった。
結果として、清水戦では確かに上記に挙げた3つの課題は、中村を右サイドに置くことでかなり改善された。
選手や指揮官が語るように、4節の神戸戦(0-1で敗れる)は全体のラインが下がりすぎたため、なかなか前へ行けず劣勢を強いられた。その要因として、トップ下の中村が状況に応じて、機転を利かせて守備に加わることで、推進力をつけられなかったことが挙げられた。
実際、「試合の先が見えてしまう」と語る中村が相手の狙うスペースを消したり、キーマンのマークについたりすることで、ピンチを免れたシーンは、その神戸戦に限らず今季何度か見られてきた。ただし、本来、磐田の新たな武器である「10番の左足」をいかに相手ゴールに近い位置で生かすかという点で、「守備に奔走する中村」は名波監督を大いに頭を悩ませていた。そして決断を下したのだ――。
多くの人が驚いた。まさか、試合開始から中村が右MFで起用されるとは思ってもみなかった。(ただ、試合開始2時間前に配られたスタメン発表の用紙を改めて見てみると、中村の右サイド起用は“暗示”されている。名波監督は隠していたわけでもなく、試合当日には腹をくくっていたことが分かる)。
比較的にトップ下よりも厳しいプレッシングを受けずに済むサイドのポジションで、中村がボールを受けることにより、ギュッとチームとして一度ためを作ることができた。静岡ダービーでその“恩恵”を最大に受けたのが、磐田の2ボランチだった。
4万人を超す大観衆に見守られた「静岡ダービー」の試合後、名波監督は「就任からこれまで5、6回しかないが、試合前に行なった紅白戦のメンバーからスタメン2人を代えて臨んだ」と説明。その理由は、▽練習中にできずにいたボール保持率をアップする▽ボールロストを減らす▽前線からまとまった(コレクティブな)連動性のある守備をする――その3点を求めたからだったという。
その紅白戦でも試されて導き出されたひとつの答えが、中村俊輔の右MF起用だった。とはいえ、今季これまでのリーグ全試合でトップ下で起用されてきた10番を、サイドに置く――。それは指揮官にとっても、ひとつの賭けでもあった。
結果として、清水戦では確かに上記に挙げた3つの課題は、中村を右サイドに置くことでかなり改善された。
選手や指揮官が語るように、4節の神戸戦(0-1で敗れる)は全体のラインが下がりすぎたため、なかなか前へ行けず劣勢を強いられた。その要因として、トップ下の中村が状況に応じて、機転を利かせて守備に加わることで、推進力をつけられなかったことが挙げられた。
実際、「試合の先が見えてしまう」と語る中村が相手の狙うスペースを消したり、キーマンのマークについたりすることで、ピンチを免れたシーンは、その神戸戦に限らず今季何度か見られてきた。ただし、本来、磐田の新たな武器である「10番の左足」をいかに相手ゴールに近い位置で生かすかという点で、「守備に奔走する中村」は名波監督を大いに頭を悩ませていた。そして決断を下したのだ――。
多くの人が驚いた。まさか、試合開始から中村が右MFで起用されるとは思ってもみなかった。(ただ、試合開始2時間前に配られたスタメン発表の用紙を改めて見てみると、中村の右サイド起用は“暗示”されている。名波監督は隠していたわけでもなく、試合当日には腹をくくっていたことが分かる)。
比較的にトップ下よりも厳しいプレッシングを受けずに済むサイドのポジションで、中村がボールを受けることにより、ギュッとチームとして一度ためを作ることができた。静岡ダービーでその“恩恵”を最大に受けたのが、磐田の2ボランチだった。