【日本代表】試練続きのハリルだが…。タイ戦勝利で光が見えるか

カテゴリ:日本代表

白鳥和洋(サッカーダイジェスト)

2017年03月28日

チームが上昇気流に乗りつつあるのもまた事実である。

タイ戦の前日会見に臨んだハリルホジッチ監督。写真:滝川敏之(サッカーダイジェスト写真部)

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 ワールドカップのアジア2次予選は、シンガポールとのホーム初戦でスコアレスドローといきなり躓いた。

 そして優勝が期待された15年の東アジアカップは、史上初の最下位。16年6月のキリンカップサッカーではボスニア・ヘルツェゴビナのパワーと狡猾さに屈し、ワールドカップのアジア最終予選ではUAEとのホームゲームで悪夢の逆転負けと、ハリルホジッチ監督の下で戦う日本代表は何度も苦い思いをしてきた。
 
 そこからなんとか巻き返し、先のUAE戦(アウェー)ではキャプテンの長谷部が負傷離脱というアクシデントを乗り越えて会心の勝利を手にした。しかし、その立役者になった大迫と今野が負傷離脱と、ハリルホジッチ監督はまたしても試練に直面している。タイ戦の前日会見でも、指揮官は次のように話していた。
 
「大迫、今野の離脱は不利に働く。UAE戦のパフォーマンスは良かったですからね。それから、長谷部の怪我もありますよね。難しいですが、どうにか乗り切りたい」
 
 大迫と今野が健在なら、おそらくUAEとほぼ同じスターティングメンバ―でタイ戦に臨んでいたはずだ。昨年11月のサウジアラビア戦でも大迫は攻撃の起点となり、また敵地のUAE戦では今野が長谷部不在の穴を埋めていただけに、このふたりの戦線離脱は痛恨とさえ言える。
 
 ただ、これまでなにかと批判されてきたハリルホジッチ監督にとって、この状況はピンチでありチャンスでもある。というのも、今野や久保らのスタメン起用が当たったUAE戦に続き、ホームのタイ戦でも抜群の采配で勝利を手繰り寄せれば、世論はおそらく「ハリルさん、やるじゃない」となるからだ。
 
 アジア最終予選のスタンディングを見れば、1位がサウジアラビア(勝点13)、2位が日本(同13)。3位がオーストラリア(同10)で、4位がUAE(同9)、5位がイラク(同4)、6位がタイ(同1)という並びになっている。最大のライバルと目されたオーストラリアが4試合続けてドローと足踏みしているのは、日本にとって追い風。その追い風にここからしっかり乗るためにも、タイ戦で勝利を掴みたい。
 
 試練続きのハリルホジッチ監督だが、UAEに負けた頃に比べればチームの雰囲気が良いのもまた事実である。怪我人続出というアクシデントに挫けず、ホームでタイを破れば……。ワールドカップ出場に向け、ハリルジャパンに大きな光が差すはずだ。
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