記録更新の長谷部に続くのは!? 歴代ブンデス日本人選手の出場記録

カテゴリ:海外日本人

サッカーダイジェストWeb編集部

2017年03月06日

偉人を追うのはドイツ6シーズン目のハンブルクのキャプテン。

歴史に名を残すこととなった長谷部。その価値は今なお、年々上昇している。 (C) Getty Images

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 3月5日(現地時間)に行なわれたブンデスリーガ第23節のフライブルク戦(1-2で敗戦)で、スタメン出場を果たしたフランクフルトの長谷部誠。これで同リーグでの通算出場数が235試合に達し、31年ぶりに日本人選手としての最多出場記録を更新した。
 
 ブンデスリーガの公式ホームページに対し、長谷部は「誇りに思う」と語りながらも、リーグ4連敗を喫したことで、「重要なのはチームの結果だから、少し悲しい」とも付け加えた。
 
 同HPでは、これまでの記録保持者だった奥寺康彦・現横浜FC会長とシャルケの内田篤人のお祝いビデオメッセージが紹介され、前者は「おめでとう! 記録を抜いてくれて、嬉しい。これからもブンデスリーガで頑張ってほしい」と、後輩を祝福するとともに、エールを送った。
 
 2008年1月のヴォルフスブルク加入以来、足掛け9年強で大きな高みに達した長谷部。今シーズンはリベロとしても新境地を切り拓くなど、33歳にして選手としてまたひとつ成長を遂げた彼にとって、この記録は今後に向けて大きな励みとなるに違いない。
 
 さて今日では、多くの日本人選手がブンデスリーガでプレーしているが、これまでこの大舞台でプレーした日本人選手とその出場&得点記録は以下の通りである。
 
 前述の奥寺氏は、海外挑戦の先駆者として1977年にドイツに渡り、1シーズン目でケルンのリーグ優勝に大貢献。翌シーズンにはチャンピオンズ・カップ(現リーグ)で準決勝まで駒を進めるなど、「東洋のコンピューター」は幾つもの歴史を作り上げた。
 
 なお、彼は80-81シーズンに2部のヘルタ・ベルリンでプレーしており、ここでも記録は25試合8得点である。
 
 次にドイツで実績を残した選手といえば、02年にハンブルク入りした高原直泰。フランクフルトでの1年目(06-07シーズン)には2ケタ得点(11点)を挙げるなど、その得点力を世界レベルでも発揮した。6シーズンで記録した135試合出場は日本人として歴代3位の数字である。
 
 10年にドルトムントに加入した香川真司は主力としてリーグ連覇を果たし、11-12シーズンはカップ戦とのダブルを達成するなど、ドイツで最も大きな実績を残した日本人選手である。
 
 香川は12年にマンチェスター・ユナイテッドに引き抜かれたものの、14年にドルトムントへ復帰し、現在もブンデスリーガでの記録を伸ばし続けているが(118試合出場)、現時点で彼を上回る出場数を誇るのが岡崎慎司(128試合)、酒井高徳(131試合)である。
 
 11年からの5シーズン、シュツットガルト、マインツでプレーした岡崎は、15年からイングランドのレスターに新天地を求めたが、25歳の酒井はドイツで6シーズン目を迎え、今シーズン途中からはキャプテンに指名されるなど、チームの中心としてブンデスリーガでの出場数を伸ばしている。
 
 長谷部がここから先、さらにどれだけ記録を伸ばすかは大きな興味だが、同時に今後、彼を超える選手が出現するのか、そしてそれがいつ、誰になるのか、も興味の対象であり、また楽しみでもある。
 
◇現在ブンデスリーガでプレーする選手
長谷部誠(10年目/ヴォルフスブルク、ニュルンベルク、フランクフルト) 235試合7得点
酒井高徳(6年目/シュツットガルト、ハンブルク) 131試合2得点
香川真司(5年目/ドルトムント) 118試合35得点
内田篤人(7年目/シャルケ) 104試合1得点
大迫勇也(3年目/ケルン) 76試合9得点
原口元気(3年目/ヘルタ) 75試合4得点
宇佐美貴史(3年目/バイエルン、ホッフェンハイム、アウクスブルク) 31試合2得点
武藤嘉紀(2年目/マインツ) 29試合9得点
 
◇過去にブンデスリーガでプレーした選手
奥寺康彦(9年/ケルン、ブレーメン) 234試合26得点
高原直泰(6年/ハンブルク、フランクフルト) 135試合25得点
岡崎慎司(5年/シュツットガルト、マインツ) 128試合37得点
清武弘嗣(4年/ニュルンベルク、ハノーファー) 117試合17得点
細貝 萌(3年/アウクスブルク、レバークーゼン、ヘルタ) 102試合3得点
※現在は2部のシュツットガルトでプレー
酒井宏樹(4年/ハノーファー) 92試合2得点
乾 貴士(4年/フランクフルト) 75試合7得点
尾崎加寿夫(3年/ビーレフェルト、ザンクト・パウリ) 62試合9得点
稲本潤一(2年/フランクフルト) 43試合0得点
小野伸二(3年/ボーフム) 29試合0得点
矢野貴章(2年/フライブルク) 15試合0得点
長澤和輝(2年/ケルン) 11試合0得点
大久保嘉人(1年/ヴォルフスブルク) 9試合0得点
槙野智章(2年/ケルン) 8試合0得点
大前元紀(1年/デュッセルドルフ) 7試合0得点
山口 蛍(1年/ハノーファー) 6試合0得点
金崎夢生(1年/ニュルンベルク) 4試合0得点
大津祐樹(1年/ボルシアMG) 3試合0得点
丸岡 満(2年/ドルトムント) 1試合0得点
 
※2017年3月5日現在。括弧内は(ブンデスリーガでのプレー年数/所属クラブ)。2部以下のリーグでのプレー年数、所属クラブ、出場&得点記録は除く。奥寺、尾崎両氏以外は現役選手。
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