広島ユースはなぜ結果を出し続けられるのか。熱血漢、沢田謙太郎が勝負の3年目に臨む

カテゴリ:高校・ユース・その他

安藤隆人

2017年02月28日

「この試合、一番足りなかったのは僕自身です」。

試合中の大半をテクニカルエリアで過ごす沢田監督。選手の闘志を駆り立てる。写真:小倉直樹(サッカーダイジェスト写真部)

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一言で言うと、熱い男だ。
 
「『サンフレッチェらしい選手』として、卒業した後も、どこに行っても活躍できて、苦しいときも、キツいときも下を向かず、元気良く、勢いの良さがいつもある。僕はそんな選手を育成していきたい」


 2月24日、高円宮杯U-18サッカー・プレミアリーグの記者発表会見でこう語ったのは、サンフレッチェ広島ユースを率いる沢田謙太郎監督だ。
 
 広島ユースと言えば、U-17日本代表を指揮する森山佳郎監督がかつて、「気持ちには引力がある」の言葉をチームに浸透させ、どんな状況でも諦めず、勝負にこだわって戦い抜くチームを作り上げた。田坂祐介、高萩洋次郎、森脇良太、槙野智章、柏木陽介、茶島雄介、野津田岳人ら多くのJリーガーを輩出。沢田監督はそんな「戦うサンフレッチェ」をしっかりと継承し、昨年度は最後の1秒まで闘争心をむき出しにファイトするチームに仕立て、プレミアリーグWESTで見事優勝を飾った。
 
 高校サッカーとJクラブユースの違いを語るとき、勝利への執念や球際の激しさなど、とかく技術面より精神面の差が挙げられる。もちろん的外れな指摘ではないが、それがすべてではない。広島ユースのように気迫を前面に押し出して敵を圧倒する、逆境を跳ね除けて勝利を掴むサッカーが伝統のチームもある。
 
 昨年末のチャンピオンシップ。プレミアリーグEAST王者の青森山田を向こうに回した一戦は、結果的に0-0のままPK戦にもつれ込んで涙を呑んだが、どちらに転んでもおかしくない拮抗した内容だった。だが、沢田監督は試合後の記者会見で、まっすぐに前を向き、開口一番にこう語ったのだ。
 
「この試合、一番足りなかったのは僕自身です」
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