現地時間2月21日に行なわれたチャンピオンズ・リーグ決勝トーナメント1回戦第1レグ、マンチェスター・シティ対モナコ戦は、計8ゴールが生まれるスペクタクルな一戦となった。
 
　最終的には５-３でマンチェスター・Cが打ち合いを制したこの試合で、殊勝な活躍を見せたのが、昨夏に加入したレロイ・ザネだ。
 
　ザネのダメ押しゴールに落胆したのは、対戦したモナコの関係者やサポーターだけではなかったようだ。このゴールにより、３万4200ユーロ（約410万円）という大金を失ったファンがいたのである。
 
　ドイツ『ヴェルト』紙は、この試合である賭けをしたドイツ人ファンの存在を伝えた。
 
　そのファンは、スポーツくじに２ユーロ（約240円）を投じ、同日開催の試合でアトレティコ・マドリーがレバークーゼンに４-２と勝利し、マンチェスター・Cが４-３でモナコを下すと予想していたのだ。
 
　ご承知のとおり、レバークーゼン対A・マドリーは４-２でアウェイチームが勝利。そしてマンチェスター・Cは、77分にジョン・ストーンズのゴールで４-３と逆転。このまま試合が終われば、たった２ユーロの元手が３万4200ユーロに化ける……はずだった。
 
　ところが、82分にセルヒオ・アグエロのアシストから５点目を奪ったザネが、その夢を打ち砕いてしまったのだ。
 
　マンチェスター・Cにとっては、２点差で第２レグに臨める貴重な一発だが、４-３という結果を予想していたドイツ人ファンにとっては、せっかくの“当たり券”が紙くずになる非情なゴール。ファンは思わず、SNS上でザネに「3万4200ユーロの貸しだぞ！」と恨み節を炸裂させたという。
 
　ちなみに、この件を知った『ヴェルト』紙は、ブックメーカーに問い合わせ、該当のベットが行なわれていたことを確認。ファンは本当に大金を逃していたと伝えている。
 
　世界中のサッカーファンを魅了した試合で、カネの文句を言うのは無粋というもの。とはいえ、3万4200ユーロは大金だ。非がないとはいえ、ザネも気の毒に思ったのか、翌日、自身のツイッターで「新聞で読んだ…かわいそうな彼に申し訳なく思う」と謝罪している。