【セルジオ越後】“大物”だった岡野さんは、まさにサッカー界の水戸黄門だよ

カテゴリ:連載・コラム

サッカーダイジェスト編集部

2017年02月21日

僕が実技をして、岡野さんが教壇に立ち、分かりやすく解説する。

日本サッカーの発展に尽力された岡野さんは顔が広く、誰からも慕われて、まさしく上に立つべき人だったね。(C)J.LEAGUE PHOTOS

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 少し前になるけど、日本協会の元会長でもある岡野俊一郎さんが、肺がんのため2月2日に亡くなられた。だいぶ前から病気で苦しんでいたようだけど、またひとり、日本サッカー界の重鎮がいなくなってしまい、悲しい気持ちでいっぱいだよ。
 
 日本でサッカーがまだ市民権を得ていない時代から、このスポーツの発展と成長に尽力されてきた。かつてテレビ東京で放送されていた『三菱ダイヤモンドサッカー』での、穏やかな語り口による丁寧な解説は有名だよね。
 
 指導者としては、64年の東京五輪でベスト8、4年後のメキシコ五輪では銅メダルを獲得。98年に日本協会の会長に就任して、2002年の日韓ワールドカップの成功にも貢献した。
 
 東大卒で、英語も堪能。サッカー界だけでなく、IOC(国際オリンピック委員会)の委員として、国際的な人脈を生かしながら、スポーツを通じて日本と世界をつなげた功績は計り知れない。分かりやすく言えば、“大物”だったということだよ。
 
 当たり前だけど、本当にサッカーが好きな人だったよね。高校選手権では、岡野さんの地元に近い西が丘で必ず顔を合わせていた。
 
 教育テレビでサッカー教室の番組を一緒にやっていた時期もあったね。高校生を対象に、僕が実技をして、岡野さんは教壇に立って分かりやすく解説する。岡野さんからは、「的確なアドバイスをしてくれていますね。どんどん続けてください」と、誉めてもらったのも良い思い出だよ。
 
 少し話は逸れるけど、当時の番組でエラシコをやったけど、全然話題にならなかったね。そういえば、実技の最中に球拾いをやってくれていた何人かの子たちが、今では協会に入ってそれなりの立場についているのも、奇妙な感じがするよ。
 
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