【U-15日本代表】みずから主将を志願!早くも存在感を示した注目株、西川潤のスケール感

カテゴリ:高校・ユース・その他

松尾祐希

2017年02月20日

実兄は桐光学園高で活躍したストライカー。

高校進学を目前に控え、試合勘にやや鈍さはあったものの、西川がしっかり“役割”を全うした。写真:松尾祐希

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チームを率いるのは有馬監督。リーダーとしての西川の立ち居振る舞いに賛辞を送った。写真:松尾祐希

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 2019年のU-17ワールドカップ出場を目ざすU-15日本代表候補が、2月16日から19日まで静岡県内で立ち上げ合宿を行なった。このチームは2002年以降に生まれた選手たちが対象で、今回の初セッションではナショナルトレセンや3種年代の全国大会で名を馳せる32名を招集。当然、現状でのポジション争いは横一線だ。

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 今合宿のメインテーマとなったのは実力とパーソナリティーの把握だったが、そのなかでも目立っていたのが、MF西川潤(横浜F・マリノスジュニアユース)。18日のふたつの練習試合(清水桜が丘高戦と静岡学園高戦)では右サイドハーフに入り、躍動感溢れるプレーを披露した。
 
 清水桜が丘高戦では二度の決定機でシュートをポストに当てたが、静岡学園高戦では3本目に右サイドから右足でゴールを射抜き、結果を残した。切れ味鋭いドリブルから好機を演出し、チャンスメイクの部分でもアピールに成功。翌19日の浜松開誠館高戦でも1得点をマークし、実兄に冬の選手権に出場した公基(桐光学園高/3年)を持つMFは攻撃の中心軸としての可能性を示した。
 
 西川は早生まれ(2月21日で16歳)のため、現在は中学3年生。高校進学を控え、公式戦にほとんど出場していないなかでの合宿参加だった。「僕自身、試合感覚を取り戻せていなかったので、それに重きを置くところがあった」と本人が認めるように、体力面や試合勘の部分に物足りなさを感じたのはたしかだ。しかしそうした点を差し引いても、最後の局面やチャンスメイクでは質の高いプレーを連発していた。
 
 リーダーとしての役割も全う。世代別代表チームはU-15がスタートとなるため、今回招集されたメンバーの大半が初体験だ。西川は昨年のU-15日本代表にも参加しており、誰に言われるでもなく率先してチームのまとめ役をこなしていた。特に印象的だったのは18日の練習試合で、みずから主将に立候補した行動だ。
 
「チームのみんなからやってという声がありましたし、自分自身が早生まれなので、やらなきゃいけないとも感じていた」
 
 試合中はチームメイトに積極的に声を掛け、周囲の状況に目を配った。その姿に有馬賢二監督も賛辞を送り、「リーダーシップが取れる選手が出てくるのは良いこと」と話した。
 
 これからU-15日本代表の活動は活発化し、9月のU-17ワールドカップ・アジア1次予選への準備を進めていく。残された時間は多くないだけに、西川のリーダーシップはチーム強化の点から見ても、ひとつのキーファクターと言えそうだ。
 
取材・文・写真:松尾祐希(サッカーライター)
 
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