【横浜FC】カズの存在に導かれて――。J1昇格の“切り札”・増山朝陽の秘めたる野望

カテゴリ:Jリーグ

小田智史(サッカーダイジェスト)

2017年01月17日

「目標はふた桁ゴール。数字にこだわって、開幕からアピールする」

横浜FCへの移籍を決断するにあたっては、カズの存在が大きかったという。 (C)SOCCER DIGEST

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周囲と積極的にコミュニケーションを図る増山。「雰囲気がすごく良い」と初練習を振り返った。 (C)SOCCER DIGEST

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 横浜FCの始動日となった1月15日、新たなチームメイトとともに、和やかなムードで汗を流す増山朝陽の姿があった。
 
「急遽移籍が決まったので、オフは引っ越しとかでバタバタでした(苦笑)」
 
 その言葉からも、今回の期限付き移籍がいかに電撃的だったかが分かる。それでも、19歳のアタッカーが新天地行きを決断するのに時間はかからなかった。“ヒガシのクリロナ”と呼ばれ、2015年に東福岡高から鳴り物入りで神戸に加入するも、2年間でリーグ戦出場はわずか17試合。環境を変えてチャレンジしたい状況にあったことに加え、何よりも大きかったのは、長年Jリーグの“顔”として君臨してきた三浦知良の存在だ。
 
「横浜FCを選んだのは、J1昇格を狙える位置にいるチームだと思ったのもそうですけど、やっぱりカズさんの存在があったから。点を取る秘訣とか聞いてみたいし、練習や試合に臨むメンタリティをそばで見て学びたい。カズさんから多くを吸収することが、今後キャリアを重ねていくうえで、絶対プラスになると思いました」
 
 横浜FCは前線に昨季リーグ3位の18得点を挙げたイバを擁するが、エースへのマークが厳しくなるのは必至。攻撃のバリエーション増加が不可欠のなか、スピードと推進力を兼ね備え、「これまでのウチにはいなかったタイプ」(中田仁司監督)の増山に懸かる期待は自然と膨らむ。
 
「FWとして、イバさんが囮になったり、ボールを収めてくれた横で、相手の背後を突いてゴールを奪うのが理想です。でも、与えられたポジションで仕事をしないといけないし、『セットプレーでも得点を狙っていきたい』と言われているので、サイドで起用されれば積極的に仕掛けて、コーナーを取りに行くのが僕の役目かなと」
 
 増山は今季の目標に、「ふた桁ゴール」を掲げる。試合に出場して、結果を残す――。強い決意の先には、5月に行なわれるU-20ワールドカップ、さらには2020年の東京オリンピックがある。2015年12月以降、代表候補合宿からも遠ざかっているだけに、強烈なインパクトを残さなければ大舞台への道は開けてこない。
 
「今年は(U-20)ワールドカップがある。メンバーに食い込むためには、試合に出て活躍するしかないし、その積み重ねがオリンピックにもつながっていくはず。東京オリンピックには絶対に出たいので、数字にこだわって、開幕からアピールしていくつもりです」
 
 新天地で覚醒し、世界へ羽ばたけるか。増山の決意の挑戦が始まる。
 
取材・文:小田智史(サッカーダイジェスト編集部)
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