12月10日（現地時間）、レスターのキングパワー・スタジアムでプレミアリーグ15節、レスター対マンチェスター・C戦が開催された。
 
　３日前に行なわれたチャンピオンズ・リーグでターンオーバーを採用したレスターは、この試合でヴァーディー、マハレズ、フートなど主力が先発メンバーに復帰。注目の岡崎はベンチスタートとなった。
 
　試合は開始早々にホームチームが幸先よく先制する。３分、スリマニからのスルーパスに抜け出したヴァーディーが相手GKのブラーボとの１対１を難なく沈めた。
 
　さらに５分、勢いに乗るレスターは再びネットを揺らして見せる。敵陣深い位置からのスローインをボックス内に入れ、フートが頭で繋ぎ、受けたスリマニがポストプレーでバイタルエリアのキングへと落とす。これを背番号10が豪快に打ち抜いてネットを揺らした。
 
　３バックで臨んだ試合で出鼻を挫かれて冷静さを失ったマンチェスター・Cが、大雨のピッチにも悩まされ、本来のパスワークを発揮できずにいると、レスターが一瞬の隙を突いて追加点を奪う。
 
　20分、フクスの自陣からのロングボールに走り込んでいたマハレズが、ワンタッチで相手最終ラインの背後にパスを通すと、これに反応したヴァーディーがブラーボをかわして無人のゴールへと流し込んだのだ。
 
　不振に喘いでいたエースの鮮やかな２点目でリードを広げたレスターに対して、反撃の糸口を探りたいマンチェスター・Cだったが、前節に退場処分を受けて出場停止中のアグエロの不在が響いて、決定機を創出することができない。
 
　守備時は自陣にフィールドプレーヤー全員を下げたレスターは、相手の攻撃を跳ね返し続けて、大きなチャンスを作らせることなく前半を折り返した。
 
　前半の枠内シュートが０本に終わったマンチェスター・C。迎えた後半はボールを持ちながらサイドを起点に展開し、48分にデ・ブルイネ、57分にギュンドアンが相手ゴールに迫った。
 
　惜しくも２度のチャンスを活かすことはできなかったが、前半とは異なり、完全に相手を押し込んだマンチェスター・Cは、58分にスターリングとトゥーレ・ヤヤを投入すると、一方的に攻め込んでいった。
 
　60分以降から防戦一方となったレスターではあったが、連動した強固な壁は動揺をすることはなく、マンチェスター・Cの猛攻を弾き返すと、78分にスリマニに代えて岡崎を投入し、より守備的な意識を高める。

　岡崎の投入効果で前線からの守備のスイッチが入ったレスターは、相手のミスを誘発して、試合を決定付ける４点目を奪取する。敵ペナルティーエリア内で、CBのストーンズの不用意なバックパスをさらったヴァーディーが、ブラーボをかわして角度のないところからゴールを決めたのだ。
 
　ヴァーディーのハットトリックで大差をつけられたマンチェスター・Cは、82分にゴール前で獲得したFKをコラロフが直接突き刺して３点差とし、さらに90分にはコラロフのクロスを途中出場のノリートが合わせて２点差とする追い上げを見せたが、結局試合は４-２で終了した。
 
　電光石火のカウンターから敵将のグアルディオラに監督キャリアで初の４点差を食らわせたレスターではあったが、立て続けの失点など試合の締め方には課題を残した。その点を修正できるか？　ミッドウイークに行なわれる16節のボーンマス戦には岡崎の起用法も含めて注目したい。