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【指揮官コラム】カターレ富山監督 三浦泰年の『情熱地泰』|今季のJ、そして富山での1年を振り返って

カテゴリ:連載・コラム

サッカーダイジェストWeb編集部

2016年12月07日

浦和は年間を通して良いサッカーをやり続けたシーズンだったが…。

鹿島の優勝で幕を閉じた今季のJ1リーグ。来季は再び通年制となるが、2ステージ制の分かりにくいシステムは各方面に波紋を投げかけた。写真:小倉直樹(サッカーダイジェスト写真部)

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 今年のJリーグはレギュレーション(大会ルール)の難しさが際立つシーズンとなった。
 
 浦和対鹿島のチャンピオンシップ(CS)は、年間順位で1位の浦和がより心理的に追い込まれる形になったのか、3位の鹿島が一発勝負を上手く戦い、2016年の王者に見事輝いた。
 
 しかし鹿島もファーストステージを優勝した後、セカンドステージでは自分たちの思うような形にならず苦しんだ。CS出場の権利があるとはいえ、監督、コーチングスタッフ、選手は勝ちに遠ざかるというのは辛く、苦しい。
 
「終わり良ければすべて良し」とはいうが、CSの結果が分かっている訳ではない鹿島の選手たちにとって、セカンドステージはまさにレギュレーションとの戦いだったのであろう。
 
 浦和は勝点で差をつけ、年間通して力を出しきり、良いサッカーをやり続けたシーズンだけに最後も取りたかったであろう。
 
 しかし、そうした想いがプレッシャーとなり、CSを上手く整理しきれなかったとしたら……、年間1位のアドバンテージがありながら、何処かこのルールへの疑問を抱えながら一発勝負に臨んだとしたら……、浦和はこのルールに苦しめられた当事者と言えるかもしれない。
 
 勝点は低く、思うようなサッカーを出来ない時期があったとしても、このルールのなかでは、より失うものの少ない鹿島の心理状態の方が有利に働く時もある。
 
 J2あるいはJ3にも言えるが、力が拮抗しているチームほど、このような心理状態が結果を左右する。
 
 J2プレーオフの松本対岡山にも同じようなことが言えるだろう。6位が3位を食うという『下克上』と言われる展開である。
 
 このレギュレーションが消化試合を減らし、興行的にもリーグを支え、Jリーグに関わる人の給与とモチベーションに変わる。
 
 その分、本来のプロサッカーリーグの魅力であったり、勝負に対しての公平性であったり、年間を通しての真のチーム作りや勝点の価値といったものを考えさせられるなかで、プレーする人たち、指揮を執る人たち、また見ている人たちは納得するものか?
 
 そういう意味では、今年のJリーグは盛り上がりや興奮とは異なる何処か腑に落ちない結末になったのかもしれない。
 
 この先、日本人がよりサッカーを好きに、よりサッカーを愛するために、そしてサッカーが文化として日本中に認められるために、さらに考えを深め知恵を出し合い前進していくことが大事なのだと思う。
 
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