【セルジオ越後】制度的に穴だらけのCS。来年から廃止になって、選手も喜んでいるだろう

カテゴリ:連載・コラム

サッカーダイジェストWeb編集部

2016年12月04日

レッズのあの先制点は、なかったも同然だった。

「2点以上」という条件を満たして優勝した鹿島。勝負強さが際立った。写真:小倉直樹(サッカーダイジェスト写真部)

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[JリーグCS決勝 第2戦]浦和1-2鹿島/12月3日/埼玉

 Jリーグチャンピオンシップの第2戦は、2-1でアントラーズが勝った。第1戦は0-1でレッズに敗れていたけど、2戦合計2-2でアウェーゴールによってアントラーズが優勝。第2戦は勝負強さが際立ったね。アントラーズにはおめでとうと言いたい。

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 アントラーズはこのチャンピオンシップでやることが明確だった。決勝だけでなく、準決勝もそうだったよね。3位からの参戦で、準決勝のフロンターレ戦も勝たなければ決勝に進めなかった。そしてレッズとの決勝でも、第2戦は2点以上が必要で、とにかく攻めるしかなかったんだ。
 
 対して、決勝第1戦に1-0で勝利していたレッズは、第2戦は引き分けでもOK。負けても、2点取られなければ優勝だったんだ。
 
 しかも、レッズは第2戦で先制した。あとは時間を上手く使いながら試合終了まで持ちこたえればよかった。
 
 でも、レッズの対応は中途半端だったよね。ホームで華麗に勝って優勝を決めたかったのかもしれないけど、こういう一発勝負(決勝はホーム&アウェーだけど)の戦いでは、いかに勝ちにこだわるかが大事なんだ。
 
 浦和が中途半端になっていたのは、2失点目のシーンからよく分かるよ。槙野が裏を取られて相手に独走を許し、最終的にPKを与えてしまった。引き分けでOKのチームが、あんなに最終ラインを高くしていることがおかしい。戦術的なミスだよ。
 
 2失点目の後も、レッズの混乱は顕著だったね。普段はパスをつないで攻めるのに、この決勝第2戦では、槙野を前線に上げてパワープレーを仕掛けた。年間勝点1位になった戦い方を捨てて、慣れないやり方で博打を打ったんだ。
 
 もちろん、この賭けに勝てば、ペトロヴィッチ監督は称賛されただろう。でも、ゴールは生まれなかった。監督にも目に見えないプレッシャーがかかっていたのかもしれない。
 
 アントラーズは、そういうレッズの混乱を、上手く利用したと思う。アントラーズはとにかく2点以上を取らないといけないから、先制されても慌てなかった。レッズのあの先制点は、なかったも同然だったんだ。
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