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【浦和】10年前も今も変わらない勝利の美学。柏木が、槙野が語った攻撃的スタイルへのこだわり

カテゴリ:Jリーグ

サッカーダイジェストWeb編集部

2016年12月03日

「鹿島でやった以上の試合をして勝つことに意味がある」と柏木。

柏木は「勝つことに意味がある」と言い切る。10年ぶりの王座はあくまで攻め抜いて掴むつもりだ。写真:徳原隆元

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「勝って王者の座を掴みにいく――」
 
 浦和の選手たちの意志はそこに統一されている。11月29日にカシマスタジアムで行なわれたチャンピオンシップ決勝第1戦で、浦和は鹿島を相手に貴重なアウェーゴールを挙げ、1-0で勝利した。今季から変更になったレギュレーションにより、第2戦を0-1で敗れても年間リーグ1位の浦和がチャンピオンになる。しかし、ペトロヴィッチ監督体制で5年間積み上げてきた浦和の原点は、あくまでも攻撃的に得点を奪いに掛かり、勝利を収めることだ。
 
 チームの舵取り役の柏木は「1点のアドバンテージは優位だと思っていない。むしろ、相手の攻撃を逆手にとって1点を取れば有利になると思っている。攻撃の姿勢を貫きたい。鹿島でやった以上の試合をして勝つことに意味がある」と、守り切るのではなくねじ伏せに掛かる姿勢を強調した。
 
 逆に言えば、3バックの中央に入る遠藤が「あれをやると、やられる」と危機感を持っているものこそ、自分たちの守備的な姿勢だ。第1戦の後半、阿部のPKで先制した後の時間帯で浦和は守勢に回った。最終ラインで相手の攻撃を跳ね返す展開が続いた。
 
「鹿島は2点取らないといけない状況で攻撃的に来るのは間違いないと思うけど、自分たちも前向きにプレーする浦和のサッカーをしないといけない。初戦で言えば、1点目を取るまでのバランスを忘れないこと。ハーフラインより向こうに相手を追い込むような展開にしたい」
 
 GKの西川も同様に「そもそも僕たちは完全に引いて守るようなことはしたことがない。自分たちは攻撃をしながら良い守備をするチームだし、チーム全体が大人になって守り方の使い分けもできるようになった」と、成長してきたチームの良さを出すことが勝利への道しるべであることを強調している。
 
 今季のベストゲームのひとつと言えるのが、第1ステージの川崎戦だ。その時も、攻撃的な川崎を相手に前輪駆動の戦術で、敵陣で守備から攻撃まで完結する時間を長く作った。槙野はことあるごとに、「ゴールを守るのではなく、ボールを奪う守備。そして攻撃につなげるのが、今シーズンやってきたこと」と口にしてきたが、これを体現してきたことが、結果的にリーグ最少失点の守備を生んだ。アドバンテージを持って迎える一戦だからこそ、勇気を持って前に出て行くことが浦和の勝利を近づけていく。
 
 浦和がリーグタイトルを初めて獲得したのは2006年の12月2日だった。その時も、0-2で負けても優勝という優位な状況の中で、3-2の勝利を飾った。10年の月日が流れて迎える明日も、求めるものは変わらない。
 
取材・文:轡田哲朗
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