大敗しにくい指揮官のチームが4点差で敗れたことの衝撃…。
プレミアリーグ第9節で、チェルシーに0-4に敗れたマンチェスター・ユナイテッド。開始30秒でペドロのゴールを許し、その後、次々に加点された結果、2011年10月のマンチェスター・シティ戦(1-6)以来の大敗を喫してしまった。
対チェルシーとしては1999年10月に0-5で敗れて以来の屈辱であり、衝撃の惨敗劇を演じたマンチェスター・Uに、ファン、メディア、そしてOBは厳しい視線を向けている。
とりわけ、大きな期待を受けて今シーズンより監督に就任したジョゼ・モウリーニョに対しては、大型補強を施したにもかかわらずここまで保守的な戦いが目立ち、その挙句に今回の悲惨な結果を招いたことで、非難が集中している。
試合終了直後、チェルシーのコンテ監督に対し、ゴールを挙げるたびに見せた派手な喜びのパフォーマンスを咎めたことで、「負け惜しみ」「腹いせ」などと揶揄されるなど、「スペシャルワン」にとって、かつて指揮を執った思い出のチームとの対戦は散々なものとなった。
試合後、コンテとの件については「彼と私とのあいだのことだ」としてノーコメントを貫いたモウリーニョだが、試合に関しては「開始直後のゴールでプランが崩れた。個々が守備でミスを犯し、その代償を支払わされた」と冷静に分析している。
リーグ戦では3試合連続で白星がなく、最近ではチームを降下させた前任者のデイビッド・モイーズ、ルイス・ファン・ハールとも比較されるなど、“優勝受請負人”にとっては屈辱的で厳しい状況が続いているが、弱気のチームに勝者のメンタリティーを取り戻させることができるか。
さて、この0-4というスコアでの敗北は、マンチェスター・Uにとってショッキングだったのは言うまでもないが、堅実なモウリーニョが率いるチームにとっても、これほどの大差での敗北は、非常に珍しいものである。
そこで、モウリーニョが2000年にベンフィカで監督としてのキャリアを開始して以来、(大差と言える)3点差以上で敗れた試合を探してみると、以下の通りとなった。
◇マンチェスター・U時代
16-17プレミア9節:0-4 チェルシー(A)
◇第2次チェルシー時代
15-16プレミア2節:0-3 マンチェスター・C(A)
14-15プレミア37節:0-3 WBA(A)
◇レアル・マドリー時代
12-13CL準決勝:1-4 ドルトムント(A)
10-11リーガ13節:0-5 バルセロナ(A)
◇インテル時代
08-09コッパ・イタリア準決勝:0-3 サンプドリア(A)
◇第1次チェルシー時代
05-06プレミア26節:0-3 ミドルスブラ(A)
◇ポルト時代
01-02リーグ26節:0-3 ベレネンセス(A)
◇ウニオン・レイリア時代
01-02タッサ・デ・ポルトガル4回戦:0-3 ボアビスタ(A)
◇ベンフィカ時代
00-01リーグ10節:0-3 マリティモ(A)
計10試合、4点差以上となると過去には2010年11月のバルセロナ戦(0-5)だけであり、いかに今回の敗北が大きな出来事だったかが分かる。彼の率いるチームとして、常に守備のリスクを回避することを心掛け、負けるにしても得点差は最少となりやすいのが特徴だからだ。
ちなみに、マンチェスター・U史上最高の監督であり、数々の栄光をもたらしたアレックス・ファーガソンは、このクラブを指揮した1986年から2013年までの26シーズンにおいて、3点差の負けを計29回経験している。
ラストシーズンからさかのぼると、2004-05シーズン、つまり9シーズンでモウリーニョと同じ10回に達している(モウリーニョは17シーズン目)。
もっとも、ファーガソンの率いたマンチェスター・Uは今以上に得点力が高く、攻撃的でもあったから、その分、守備が崩れる可能性もあり、決してこの数字で両者の優劣を付けられるものではない。
言えるのは、モウリーニョは大敗しにくい監督であり、その彼が今回、4点もの差を付けられて敗れたということ。キャリアにおける最大級の屈辱を味わわされた彼が、いかなる反撃を見せるのか、非常に興味深い。
対チェルシーとしては1999年10月に0-5で敗れて以来の屈辱であり、衝撃の惨敗劇を演じたマンチェスター・Uに、ファン、メディア、そしてOBは厳しい視線を向けている。
とりわけ、大きな期待を受けて今シーズンより監督に就任したジョゼ・モウリーニョに対しては、大型補強を施したにもかかわらずここまで保守的な戦いが目立ち、その挙句に今回の悲惨な結果を招いたことで、非難が集中している。
試合終了直後、チェルシーのコンテ監督に対し、ゴールを挙げるたびに見せた派手な喜びのパフォーマンスを咎めたことで、「負け惜しみ」「腹いせ」などと揶揄されるなど、「スペシャルワン」にとって、かつて指揮を執った思い出のチームとの対戦は散々なものとなった。
試合後、コンテとの件については「彼と私とのあいだのことだ」としてノーコメントを貫いたモウリーニョだが、試合に関しては「開始直後のゴールでプランが崩れた。個々が守備でミスを犯し、その代償を支払わされた」と冷静に分析している。
リーグ戦では3試合連続で白星がなく、最近ではチームを降下させた前任者のデイビッド・モイーズ、ルイス・ファン・ハールとも比較されるなど、“優勝受請負人”にとっては屈辱的で厳しい状況が続いているが、弱気のチームに勝者のメンタリティーを取り戻させることができるか。
さて、この0-4というスコアでの敗北は、マンチェスター・Uにとってショッキングだったのは言うまでもないが、堅実なモウリーニョが率いるチームにとっても、これほどの大差での敗北は、非常に珍しいものである。
そこで、モウリーニョが2000年にベンフィカで監督としてのキャリアを開始して以来、(大差と言える)3点差以上で敗れた試合を探してみると、以下の通りとなった。
◇マンチェスター・U時代
16-17プレミア9節:0-4 チェルシー(A)
◇第2次チェルシー時代
15-16プレミア2節:0-3 マンチェスター・C(A)
14-15プレミア37節:0-3 WBA(A)
◇レアル・マドリー時代
12-13CL準決勝:1-4 ドルトムント(A)
10-11リーガ13節:0-5 バルセロナ(A)
◇インテル時代
08-09コッパ・イタリア準決勝:0-3 サンプドリア(A)
◇第1次チェルシー時代
05-06プレミア26節:0-3 ミドルスブラ(A)
◇ポルト時代
01-02リーグ26節:0-3 ベレネンセス(A)
◇ウニオン・レイリア時代
01-02タッサ・デ・ポルトガル4回戦:0-3 ボアビスタ(A)
◇ベンフィカ時代
00-01リーグ10節:0-3 マリティモ(A)
計10試合、4点差以上となると過去には2010年11月のバルセロナ戦(0-5)だけであり、いかに今回の敗北が大きな出来事だったかが分かる。彼の率いるチームとして、常に守備のリスクを回避することを心掛け、負けるにしても得点差は最少となりやすいのが特徴だからだ。
ちなみに、マンチェスター・U史上最高の監督であり、数々の栄光をもたらしたアレックス・ファーガソンは、このクラブを指揮した1986年から2013年までの26シーズンにおいて、3点差の負けを計29回経験している。
ラストシーズンからさかのぼると、2004-05シーズン、つまり9シーズンでモウリーニョと同じ10回に達している(モウリーニョは17シーズン目)。
もっとも、ファーガソンの率いたマンチェスター・Uは今以上に得点力が高く、攻撃的でもあったから、その分、守備が崩れる可能性もあり、決してこの数字で両者の優劣を付けられるものではない。
言えるのは、モウリーニョは大敗しにくい監督であり、その彼が今回、4点もの差を付けられて敗れたということ。キャリアにおける最大級の屈辱を味わわされた彼が、いかなる反撃を見せるのか、非常に興味深い。