「第2ステージ優勝、どうでもいい」と再び本音。浦和の興梠が明かした“真意”とは?

カテゴリ:Jリーグ

塚越 始(サッカーダイジェスト)

2016年10月25日

2ステージ制以上に、現行のチャンピオンシップのシステムに多くの矛盾。

新潟戦で2ゴールを決めて、自己最多14点に。さらにJ1通算100ゴールも達成。鹿島で49点、そして浦和で51点。浦和での記録はまだまだ伸びそうだ。 写真:徳原隆元

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[J1第2ステージ・15節]
アルビレックス新潟 1-2 浦和レッズ
10月22日(土)/デンカビッグスワンスタジアム
 
 開始早々の先制点と後半アディショナルタイムの決勝弾、2ゴールを叩き込んだ興梠が試合後のTV取材で、あと勝点1を積み上げれば第2ステージ優勝が決まることについて聞かれると、次のように答えた。
 
「セカンドステージ優勝は、どうでもいいです」
 
 そして、川崎と勝点1差の年間勝点でこそ、必ず1位になりたい。その想いを改めて強調した。
 
 興梠は15年の第1ステージ優勝を目前とした15節・清水戦で決勝点(1-0勝利)を決めたあと、埼玉スタジアムで見守る浦和サポーターに向けたヒーローインタビューでも、「ファースト(ステージ優勝)なんて、どうでもいい」と発言し、物議を醸した。今回、改めての“どうでもいい発言”になったが、その真意についても語った。
 
「ただのチャンピオンシップ(CS)出場権の獲得だとしか思っていない。やっぱり、個人的には年間で、良い時期があり、悪い時期を乗り越えて、最後に首位に立っているチームこそ最も強いと思っている。そこをもっと評価してほしいし、それこそが“タイトル”。まず、そこを勝ち取りたいです」

【J1】第2ステージ・15節終了時のCS暫定組み合わせ。鹿島に迫る“大宮の影”
 
 実際に、昨季も、今季も、ステージ優勝のセレモニーで選手の後ろに掲げられる看板には、「ROAD TO GRORY(勝利への道)」「WELL COME TO THE J.LEAGUE CHAMPIONSHIP(ようこそ、Jリーグ・チャンピオンシップへ)」と書かれている。与えられる称号は「WINNERS」である。
 
 ステージ王者ではなく、ステージ勝者。もちろん獲得賞金はクラブに入るだろう。現行のCSは、3チームから5チームの出場を可能にしたため、以前のようなステージ王者同士がホーム&アウェー方式で雌雄を決するという構図ではない。そうした条件から考え抜かれた文言だが、称えるべき優勝チームへの皮肉にすら感じられるのだ。
 
 しかも、たとえ“ノータイトル”でも年間勝点1位チームが、CSでは優位な立場になれる。興梠が言うとおり、ステージ優勝は「チャンピオンシップへの出場権獲得」に過ぎないのだ。
 
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