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成果は「子どもや女性の選手が増えてきたこと」。手足を切断した選手が松葉杖をついてプレーするアンプティサッカー日本選手権レポート

カテゴリ:特集

森本茂樹

2016年10月18日

障がい者スポーツ文化がもっともっと広がっていくことが必要

スピード、テクニック、激しい競り合いなど、競技性の高いアンプティサッカー。春のレオピン杯、秋の日本選手権を合わせると、5大会連続で決勝戦のカードはアウボラーダvs九州となった。 写真:森本茂樹

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 病気や事故で手足を切断した選手が松葉杖をついてプレーする、第6回日本アンプティサッカー選手権大会が10月1日と2日、神奈川県川崎市の富士通スタジアム川崎で行なわれた。
 
 決勝は、昨年同様FCアウボラーダとFC九州バイラオールの戦いに。スタンドに詰めかけた約250名の観客とともに、日本アンプティサッカー協会最高顧問セルジオ越後氏、日本障がい者サッカー連盟会長北沢豪氏、それに日本サッカー協会会長の田嶋幸三氏が、熱い戦いを見守った。
 
 さて記者は、この3年で6度のアンプティサッカー大会を見てきたが、今大会の収穫は、ピッチ上で女性選手同士が相まみえる試合があったこと、そして観客が増えたことだったように思われる。春に開催されたレオピン杯では初めて女性選手がゴールも決めたが、今回は千葉・北海道合同チームにも女性選手が誕生した。
 
 佐藤直美さんは、障がい者スノーボードの大会で義足の女性と知り合ったことをきっかけに、AFC BumbleBee千葉の体験会に参加することになる。

 「サッカーは好きでしたがやるのは初めてで。(アンプティサッカーを)始めて3カ月で迎えたこの大会は、不安ばっかりですね。でも、ユニークなチームメートが教えてくれるので、なるほどなと思いながら、なんとかプレーしました」と語った。
 
 もともとサッカー経験のあった九州の秋田真弓さんは、女性選手が増えたことを歓迎する。「ピッチ上でも少し言葉を交わした」と笑って教えてくれたが、プレーでは壁にぶつかった。
 
「2回目の大会、チームで前回のようにゲスト扱いされなくなったことが、スポーツであり、現実なんだな、と感じました。昔サッカーをしていた時のイメージが残っていて、『できるはずだ』という悔しさと歯がゆさがあって。それを忘れないようにしたいと思いますし、チームメートとして、もっと貢献したいと思っています」と前を向いた。

今大会では九州に続いて千葉・北海道にも女性選手の姿があった。 写真:森本茂樹

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 セルジオ越後氏は2日間大会を見守り、今回の成果を「子どもや女性の選手が増えてきたこと」だと語った。
 
 「2020 年のおかげで、車椅子ラグビーや車椅子バスケットの認知が広がっていると思います。でも、パラリンピックの公式種目ではない障がい者スポーツのほうが実は多くあって、アンプティサッカーもそのひとつ。東京パラリンピックが成功するには、障がい者も運営に参加したり、企業がボランティアを応援するなど、障がい者スポーツ文化がもっともっと広がっていくことが必要だと感じています」 

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