【日本代表】やはりこの男だけは必要――“自然体”の本田圭佑が不可欠である理由

カテゴリ:日本代表

広島由寛(サッカーダイジェストWeb編集部)

2016年10月05日

“俺は全然問題ない”と言わんばかりに。

ミランで試合に出られないのは今回が初めてではない。対処法は熟知しているし、「ワクワクしている」と、ピッチに立つことを本人が何よりも楽しみにしている。写真:小倉直樹(サッカーダイジェスト写真部)

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 たしかに、今季のミランではベンチで過ごす時間のほうが圧倒的に多い。試合勘やコンディション面が不安視されるのは当然だろう。
 
 ましてや試合2日前の合流である。帰国してすぐの貴重な1日は「ランニングしかしていない」。
 
 ただ、「ミランに行ってから、監督が代わるたびに、試合に出られない時期がちょこちょこあった。その度に代表に合流してきた」。歓迎すべきことではないと理解しているが、「何度か経験してきた課題。対応の仕方はうまくなってきている」と意に介さない。
 
 本人が周囲との温度差を一番感じているのかもしれない。強がる素振りもなく、淡々と言葉を紡ぐ姿からは、“俺は全然問題ない”と言わんばかりの自然体の本田が垣間見えた。
 
 もちろん、最終予選の厳しさやかかるプレッシャーは承知している。「ある意味、ワールドカップのほうがまだリラックスできる」とも言う。
 
 過度な重圧を覚悟しなければならないアジアでの厳しい戦いにおいて、大事なのは「いかにプレッシャーを受け流すか」だ。とはいえ、全員が全員、本田と同じことができるわけではない。とりわけ若い選手には難しい作業だろう。
 
 プレッシャーに押しつぶされて、本領を発揮できないばかりか、単純なミスを繰り返し、それが失点につながってしまうかもしれない。
 
 そうした事態も想定して、本田は準備をしている。万が一、悪い意味でのプレッシャーがチームに漂い始めたと感じれば、「(それを)緩和する立場にならないといけない」と頼もしく語る。
 
 まずはイラク戦。「心配の声を消せるぐらいの結果を出したい」と意気込む本田は、ピッチ内外で存在感を示し、勝利を呼び込むパフォーマンスを見せられるか。
 
「細かいことは言えないですけど、しっかり相手を分析しながら、自分たちの良さを出す。そのイメージはいくつか形として頭の中にある。とにかく勝ちたい」
 
取材・文:広島由寛(サッカーダイジェスト編集部)
 

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