プレミアEASTでも首位奪取!! クラブユース王者・FC東京U-18はなぜ強い?

カテゴリ:高校・ユース・その他

川原 崇(高校サッカーダイジェスト)

2016年09月05日

新設のU-23チームが刺激となって。

スーパーサブの久保は、この日も前線で違いとなった。U-16日本代表での奮闘にも期待がかかる。写真:川原崇(高校サッカーダイジェスト)

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 ついに夏のクラブ王者が首位に立った。
 
 9月4日、高円宮杯プレミアリーグEASTの第11節が開催され、1か月前に日本クラブユース選手権を制したFC東京U-18は小平グランドで流経大柏と対戦し、3-1の快勝を収めた。首位・市立船橋が横浜ユースに敗れ、2位・青森山田が大宮ユースと引き分けたため、前節の3位から一気にトップへ浮上したのだ。
 
 試合はキックオフ直後から中盤で激しい肉弾戦が展開され、互いに裏を狙うロングボールが横行するなか、FC東京U-18は33分にMF伊藤純也がゴール前の混戦でこぼれたボールを押し込み、先制点を挙げる。63分にMF内田宅哉が追加点を奪い、その1分後に1点を返されるも粘り強くリードを守り、87分にはMF生地慶充がみずから得たPKをねじ込んで駄目を押した。
 
「夏を超えて逞しくなってきたのかなと思います」と語るのは、佐藤一樹監督だ。リードを2点に広げながら、その直後に被弾した場面。以前なら委縮していた時間帯、ピッチのそこかしこでポジティブな声が上がり、かさにかかる流経大柏の猛攻を凌ぎ切った。指揮官は「2-0にしたあと、誰もが失点しちゃいけないって分かっていたのに、そのなかで失点した。だからそうとう堪えたんじゃないですかね。前はあそこでシュンとしてましたから」と振り返る。
 
 チームの成長を引き出した要因(あるいは刺激)のひとつが、今年から新たに創設されたU-23チームだ。クラブとしては冒険的なチャレンジと言えるJ3参戦が決まり、U-18からも何人かの主力が継続的に引き上げられた。先ごろ、来春のトップ昇格が決まった3人衆、GK波多野豪、CB岡崎慎、ボランチの鈴木喜丈を筆頭格に、プロの舞台を身近に感じながら個々のプレーを研ぎ澄ませていったのだ。一方で、並行して開催される週末のプレミアリーグEASTではなかなかベストメンバーが組めず、パフォーマンスのムラが目立った。
 
 この苦境をチーム力アップにつなげたのが、佐藤監督の思い切った人材登用だ。スキルフルなセントラルMF平川怜(1年)、機動性能抜群の右SB岡庭愁人(2年)、ボール奪取力に長けるMF小林真鷹(2年)、中学3年生のスーパーサブ・久保建英といったU-16・U⁻17日本代表組の成長を大いに促し、各ポジションにおける競争力の向上によって、選手層に一段と厚みが加わった。
 
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