ノイアーみたいなGK!? 9秒台狙う桐生祥秀のサッカー少年時代を恩師、後輩らが証言

カテゴリ:国際大会

平野貴也

2016年08月13日

「永井謙佑や浅野拓磨みたいな直線的なドリブルでしたね」

8月14日の午前0時から始まる陸上男子100メートル予選に出場する桐生。サッカーを続けていれば、ノイアーばりの守備範囲の広さを誇るGKだった? (C)Getty Images

画像を見る

 少年時代から足に関わるエピソードを欠かない選手だった。
 
 リオ五輪の陸上競技・男子100メートルに出場する桐生祥秀(東洋大学)は、彦根南中の陸上部に入ってから素質を開花させたが、じつは小学生時代にはサッカーに打ち込んでいた。どんな選手だったのか。また、「サッカーをする桐生」を知る人たちは、現在の活躍をどのように見ているのだろうか。
 
 桐生が小学生時代に所属していたのは、プライマリーSCという街クラブだ。琵琶湖の東側にあたる滋賀県彦根市、荒神山公園にあるグラウンドでチームは現在も活動を続けている。桐生は小学校の低学年でサッカーを始め、サイドハーフやサイドバックで走力を生かしていた。やはり、足は速かった。
 
 現在、プライマリーで6年生を担当している寺村勇一コーチが当時の記憶を引き出した。
「うちは、ドリブルを主体に教えているチームなんだけど、桐生は細かい技術の部分は得意じゃなかった。今で言うと、永井謙佑選手(名古屋)とか浅野拓磨選手(アーセナル)みたいな直線的なドリブルでしたね。あのスピードだから、フェイントは要らなかったですね。加速するだけで置き去りにできましたから」
 
 常に前方のスペースがあるサイドバックで攻撃参加を得意としていた上、守備面においても、相手に抜かれてもすぐに追いつける、独特の強みを持っていたという。
 
 しかし、桐生は、小学4年生の時に新たなポジションにコンバートされた。快足と言えば攻撃の武器というイメージが強く「桐生がサッカーを辞めなければ、すごい快足FWになったのではないか」という声もある。
 
 だがチームには、前線の選手が豊富にいた。正GKがチームを離れたことをきっかけに、みんなで順番にGKを務めるようになったのだが、桐生は持ち前の瞬発力で好セーブを連発してみせた。
 
 そして、何よりもジュニア年代ではありがちな、DFとGKの間にボールを蹴られてカウンター攻撃を受けるという形になった時、相手FWよりも早くボールに到達して防ぐことができるという特徴があった。
 
【関連記事】
ある天才少年の今――幼稚園時から名波浩にも似た才気を放ったレフティが、荒波を乗り越えて見据える場所
【リオ五輪】手倉森監督も男泣き。選手たちが明かす「最後のロッカールーム」
【リオ五輪】中村、大久保、風間監督が見た大島僚太の出来。「あれが普通」「驚きはない」「ミケルは分かってる」
【韓国メディアの視点】日本敗退を「サムライの没落」と報道。「OAの人選」や「守備の虚弱さ」を問題視
【セルジオ越後】1位突破の韓国と、TVに無視される“アジア王者”。最後に勝っても慰めにもならないよ

サッカーダイジェストTV

詳細を見る

 動画をもっと見る

Facebookでコメント

サッカーダイジェストの最新号

  • 週刊サッカーダイジェスト 唯一無二の決定版!
    2月15日発売
    2024 J1&J2&J3
    選手名鑑
    60クラブを完全網羅!
    データ満載のNo.1名鑑
    詳細はこちら

  • 週刊サッカーダイジェスト いざW杯予選へ!
    3月8日発売
    元代表戦士、識者らと考える
    日本代表の現在地と未来
    2026年へのポイントは?
    J1&J2全クラブ戦力値チェックも
    詳細はこちら

  • ワールドサッカーダイジェスト 夏の移籍を先取り調査!
    3月21日発売
    大シャッフルの予感
    SUMMER TRANSFER
    夏の移籍丸わかり
    完全攻略本2024
    詳細はこちら

  • 高校サッカーダイジェスト 高校サッカーダイジェストVo.40
    1月12日発売
    第102回全国高校選手権
    決戦速報号
    青森山田が4度目V
    全47試合を完全レポート
    詳細はこちら

>>広告掲載のお問合せ

ページトップへ