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【リオ五輪】ブラジル戦・エリア別検証|塩谷が連係不足を露呈した最終ライン。中盤ではボールホルダーへの寄せが課題に

カテゴリ:日本代表

小田智史(サッカーダイジェスト)

2016年08月01日

【アタッキングサード】焦りからか、トップ下の中島がブレーキに。

基準点として期待された興梠だが前線で孤立。それでも、「(ブラジル相手でも)身体をぶつけてキープできるなというのはあった」と手応えを口にした。写真:小倉直樹(サッカーダイジェスト写真部

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[国際親善試合]ブラジル0-2日本/現地7月30日/セーハ・ドウラーダ・スタジアム
 
 サッカー王国ブラジルを相手に完敗を喫した一戦の収穫と課題は? アタッキングサード(相手ゴール側のゾーン)、ミドルサード(真ん中のゾーン)、ディフェンディングサード(自陣ゴール側のゾーン)に分けて手倉森ジャパンのパフォーマンスを検証する。
 
――◆――◆――
 率直に言って、ポジティブな要素を見出すのが難しいセクションだ。日本のボール支配率は29パーセントにとどまり、前線に楔のボールが入ることもごくわずか。苦し紛れのロングボールを蹴り、再びポゼッションされるシーンが目に付いた。
 
 特に、ブレーキを掛けてしまったのがトップ下の中島だ。何度かボールを奪ってカウンターを発動させるチャンスがあったが、相手の厳しいマークに焦ったのか、展開にもたついたり、1タッチで捌くパスの精度が低く、ボールロストを連発。54分に訪れた唯一の決定機も、相手GKに阻まれるなど流れを止めてしまった。
 
 サイドハーフにしても、矢島は守備に追われて攻撃に出る回数は限られ、果敢に仕掛けた南野も決定的な場面を作るには至らず。中島は「(収穫は)課題がたくさん出たこと。自分にも問題があったし、そこは修正しないといけない」と反省の弁を述べた。
 
 CFやボランチとコンパクトな距離感を保って連動した仕掛けを意識しつつ、時には興梠に当てずにサイドをえぐるなど、“変化”を入れることも必要だろう。
 
 攻撃の基準点として期待された興梠は、チームが押し込まれた影響により前線で孤立。「今日は前線がまったくキープできなかった」と悔やんだ。しかし、ボールが入った場面では、持ち前の力強さと泥臭さでタメを作り、「(ブラジル相手でも)身体をぶつけてキープできるなというのはあった」と収穫を見つけ、グループリーグ初戦のナイジェリア戦へ前を向いた。
 
 後半から出場した浅野は、スピードを生かして裏を狙う意識は読み取れたが、パスが出て来る回数が少ないうえに、距離感も合わず、シュートまで持ち込めなかった。本人は「自分の特長であるスピードと裏への抜け出しが生きる場面も少なかった」と危機感を募らせたが、56分に中島のパスをヒールでリターンしてシュートを打たせるなど、自分だけでなく、周囲を生かそうとする意識は評価したい。
 
 手倉森監督は試合後の会見で、「アタッキングサードまで入る回数とクオリティを高めないといけない」と話しており、「攻撃のための守備。良い状態で取って、攻撃の力を残す。そこのタイミングを詰めていきたい」とナイジェリア戦に向けての修正を誓った。
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