【チーム採点・寸評】
川崎　6.5
序盤からボールポゼッションを高めて主導権を握り、じりじりと押し込んでチャンスを作った。前後半のゴールもそうした流れから生まれたもので、試合運びを考えれば、必然の勝利と言える。他会場の鹿島が勝利して優勝は逃したが、完勝で最終節に花を添えた。
 
大宮　５
エースである家長のミスで流れを失った一方、川崎には大黒柱である中村のゴラッソを食らうなど２失点。リードを奪われた後も戦意を失わずに戦い抜いたが、上位陣との力の差を見せつけられた。

【PHOTOギャラリー】主将・中村が１得点・１アシスト！
 
【川崎｜採点・寸評】
GK
１　チョン・ソンリョン　6.5
19分に家長と１対１のピンチを迎えるも、冷静な飛び出しでシュートを打たせず。後半にはニアサイドへの近距離シュートに反応。まさに「守護神」と呼ぶに相応しい働きだった。
 
DF
18　エウシーニョ　5.5
泉澤との１対１で後手を踏み、ドリブルで抜かれる場面が目立った。一方の攻撃は果敢に上がって厚みを加えたが、小林らとのコンビネーションが最後までかみ合わなかった印象。
 
５　谷口彰悟　6.5
高い位置を取った車屋のカバーリングに入り、スペースに通されたパスを冷静に処理。後半や押し込まれる時間帯もあったが、スライディングで難を逃れるなど好守を見せた。
 
DF　４　井川祐輔　６
前節負傷のエドゥアルドに代わって先発。最終ラインを上手く引き締めながら、中盤にパスを通してビルドアップ面で貢献。後半、危ない場面も作られたが、無失点で切り抜けた。
 
20　車屋紳太郎　６
積極的に高い位置を取って攻撃的な姿勢を前面に押し出し、左サイドから攻撃を活性化。崩し切る場面は少なかったが、奥井を自陣に張り付けにするなど、見えない貢献もあった。
 
MF
21　エドゥアルド・ネット　5.5（79分OUT）
前半は後方でボールを落ち着かせながら、大島らと連動しながらボールを前には運んだ。ただ後半に入ると推進力が落ち、ボール捌きの回数も減って、攻撃の援護が不十分だった。
 
10　大島僚太　６
中盤で相手のプレスをいなしつつ、ボールを左右に捌いてリズムを作った。E・ネットの運動量が落ちた後半も広範囲を動き周り、身体を投げ出す守備などでチームを助けた。
 
14　中村憲剛　7.5
要所で急所を突くパスを通し、大塚の先制点もその右足が起点に。後半にはドリブルでエリア内に侵入し、左足を振り抜いてゴール。不在の前節から一転、１ゴール・１アシストと格の違いを見せた。
 
27　大塚翔平　6.5（71分OUT）
裏のスペースを狙いつつ、機を見たパスでチャンスも演出。22分には中村のスルーパスに抜け出し、少し浮かしたシュートで先制弾。その後も中村らと息の合ったプレーで攻撃の形を作った。
 
11　小林　悠　5.5
コンビネーションで右サイドを打開するなど、動きの質自体は高かった。しかし、エリア付近では効果的な絡みが少なく、周囲との呼吸もいまひとつ。さほど脅威を与えられなかった。
 
FW
13　大久保嘉人　5.5（84分OUT）
26分にはオーバーヘッドで会場を沸かせる。その後、シュートチャンスが再三訪れたが、どれも活かせず。後半には完全フリーの状態でボールを受けるも、左足の非力なキックで好機を潰した。
 
交代出場　
DF
15　原川　力　5.5（71分IN）
疲れの見え始めた大塚に代わってトップ下でプレー。エリア付近で顔を出す機会は多かったものの、アクセントを加えられず。終盤に好機が訪れるも、シュートはGKの正面と結果を残せず。
 
MF
22　中野嘉大　―（79分IN）
サイドに入って局面の打開を期待されたが、持ち味のドリブルを披露する場面はなかった。ボールを追う時間が続き、これと言った見せ場はないまま試合終了の笛が鳴った。
 
DF
17　武岡優斗　―（84分 IN）
終盤、エウシーニョを２列目に上げて右SBでプレー。裏のスペースを突かれる場面もあったが、最後のところで粘り強く対応。逃げ切りという役割は十分に果たした。
 
監督
風間八宏　6.5
「今日は落ち着いて入った」と語ったとおり、大塚のトップ下、中村の左MFという形が上手く機能。終始ゲームをコントロールし、危なげない試合運びで大宮に付け入る隙を与えなかった。