ナビスコカップ最終節は６月５日、各地で６試合が行なわれた。すでに神戸、大宮の２チームの決勝トーナメント進出が決定しているグループAでは、神戸がアウェーで湘南を２-０で下して負けなしの首位通過を決め、大宮は鹿島を１-０で破った。また、６節まで未勝利の名古屋は磐田を３-１で下し、最終戦で初勝利を挙げた。
 
――◆――◆――
 
　ともに下位に沈んでの消化試合。見どころの見出しにくいヤマハスタジアムでの一戦で、磐田に頼もしい男が帰ってきた。
 
　新戦力のギリシャ人DF・パパドプーロスのデビュー戦となった名古屋戦。しかし思うようにディフェンスが機能せず前半だけで３失点。意気消沈するホームサポーターに歓喜をもたらしたのは、リーグ14節の川崎戦で戦列復帰したエースのジェイだった。
 
　64分、敵陣左サイドでこぼれ球を拾った松浦が股抜きでひとりをかわしクロスを上げると、ペナルティエリア内で待っていたのはジェイ。名古屋DFの安田にマークにつかれていたものの、それをものともせず、安田の頭越しにヘディングシュートを叩き込んでみせた。
 
　２得点をマークした４月10日・新潟戦以来のゴールは、やはりエースの存在感を示すものだった。77分の振り向きざまの左足シュートは惜しくも相手GKの好守に阻まれたが、今後のリーグ戦に向けて“復活”を印象づけるには十分なパフォーマンスだった。
 
　磐田はこれまで、エース不在を日本代表の小林、アダイウトンらMF陣の奮闘で補ってきた。最前線で190センチのターゲットが存在感を見せれば、磐田のアタックはさらに威力を増すはず。キリンカップ後に再開されるリーグ戦では、サックスブルーが興味深い存在となりそうだ。
 
ナビスコカップ　グループA最終結果
順位　チーム　勝点
１　　　神戸　　16
２　　　大宮　　14
３　　　甲府　　８
４　　　湘南　　７
５　　　磐田　　５
６　　　鹿島　　４
７　　名古屋　 ４