1年目で持ち味を発揮した清武、しっかり仕事を全うした本田。
長かった2015-16シーズンも終了。ここでは、欧州主要リーグで奮闘した日本人選手を『◎大変よくできました』、『〇よくできました』、『△可もなく不可もなし』、『×頑張りましょう』の4段階で評価した「通信簿」をお届けする。
――◇――◇――
乾 貴士
エイバル(スペイン)
27試合・3得点・3アシスト
◯よくできました
8月末の加入だったこともあり、プレシーズンをチームと過ごせず、序盤は出番がない試合が続いたが、秋口からは先発が増え定位置を獲得した。
左サイドから中央へ切れ込んでファーサイドへ巻いたシュート、という得意のかたちを積極的にトライし、持ち味をアピール。19節のエスパニョール戦で決めた一撃は、同節のベストゴールにも選ばれるほど大きなインパクトがあり、「乾」の知名度が急速に高まるきっかけとなった。
攻撃面だけでなく守備面でもホセ・ルイス・メンディリバル監督の求める、前線からの激しいプレスのタスクをこなし、前線から走り回る献身性で信頼を掴んだ。
1シーズンで3得点・3アシストというのは、攻撃の選手としては決して手放しで褒められるものではないが、エイバルの限られた戦力を考慮すれば合格点を与えられるだろう。
「今シーズンはまだ1年目、という目で見られたが、それがなくなる来シーズンが勝負」と本人が語るように、スペインでの2年目は、数字の面でもさらなるチームへの貢献が求められる。(豊福晋)
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乾 貴士
エイバル(スペイン)
27試合・3得点・3アシスト
◯よくできました
8月末の加入だったこともあり、プレシーズンをチームと過ごせず、序盤は出番がない試合が続いたが、秋口からは先発が増え定位置を獲得した。
左サイドから中央へ切れ込んでファーサイドへ巻いたシュート、という得意のかたちを積極的にトライし、持ち味をアピール。19節のエスパニョール戦で決めた一撃は、同節のベストゴールにも選ばれるほど大きなインパクトがあり、「乾」の知名度が急速に高まるきっかけとなった。
攻撃面だけでなく守備面でもホセ・ルイス・メンディリバル監督の求める、前線からの激しいプレスのタスクをこなし、前線から走り回る献身性で信頼を掴んだ。
1シーズンで3得点・3アシストというのは、攻撃の選手としては決して手放しで褒められるものではないが、エイバルの限られた戦力を考慮すれば合格点を与えられるだろう。
「今シーズンはまだ1年目、という目で見られたが、それがなくなる来シーズンが勝負」と本人が語るように、スペインでの2年目は、数字の面でもさらなるチームへの貢献が求められる。(豊福晋)
本田 圭佑
ミラン(イタリア)
30試合・1得点・3アシスト
○よくできました
4段階評価で○をつけるか△をつけるかは難しいところ……。ミラン自体は、過去2シーズンに続いてネガティブな1年を送ったが、本田はそのなかで、少なくとも持てる力を出し切ってチームのためにプレーし、一定の貢献を果たした。
セリエA出場30試合は、カルロス・バッカ、アレッシオ・ロマニョーリ、ジャコモ・ボナベントゥーラ、そしてリッカルド・モントリーボに次ぐ、チーム5番目の数字である。
1得点3アシストは、攻撃のプレーヤーとしては明らかに物足りない。しかし、4-3-1-2のトップ下、4-3-3の右ウイング、そして4-4-2の右サイドハーフと、その都度、異なるポジションでプレーしつつ、守備の局面では献身的な戻りで、チームに攻守のバランスを保証した。
一方、攻撃ではビルドアップの中継点として的確な繋ぎでポゼッションを安定させるという、目立たないながらも重要なタスクを、集中を切らせることなくコンスタントに果たしたことは評価すべきだろう。
主役として、攻撃の最終局面で違いを作り出すプレーを求めるならば、期待外れのシーズンだったと総括するしかない。しかし今シーズン、ミランが本田に求めたのは、脇役として汗をかくことにより、チームを下支えすることだった。
たとえ本人にとっては不本意なタスクだったとしても、献身的な働きでその期待にきっちり応えた本田のプレーは、ポジティブな評価に値するだろう。(片野道郎)
ミラン(イタリア)
30試合・1得点・3アシスト
○よくできました
4段階評価で○をつけるか△をつけるかは難しいところ……。ミラン自体は、過去2シーズンに続いてネガティブな1年を送ったが、本田はそのなかで、少なくとも持てる力を出し切ってチームのためにプレーし、一定の貢献を果たした。
セリエA出場30試合は、カルロス・バッカ、アレッシオ・ロマニョーリ、ジャコモ・ボナベントゥーラ、そしてリッカルド・モントリーボに次ぐ、チーム5番目の数字である。
1得点3アシストは、攻撃のプレーヤーとしては明らかに物足りない。しかし、4-3-1-2のトップ下、4-3-3の右ウイング、そして4-4-2の右サイドハーフと、その都度、異なるポジションでプレーしつつ、守備の局面では献身的な戻りで、チームに攻守のバランスを保証した。
一方、攻撃ではビルドアップの中継点として的確な繋ぎでポゼッションを安定させるという、目立たないながらも重要なタスクを、集中を切らせることなくコンスタントに果たしたことは評価すべきだろう。
主役として、攻撃の最終局面で違いを作り出すプレーを求めるならば、期待外れのシーズンだったと総括するしかない。しかし今シーズン、ミランが本田に求めたのは、脇役として汗をかくことにより、チームを下支えすることだった。
たとえ本人にとっては不本意なタスクだったとしても、献身的な働きでその期待にきっちり応えた本田のプレーは、ポジティブな評価に値するだろう。(片野道郎)