島村のキックが奥埜の右腕に当たったが…。攻撃参加していたGK村山は「とるか、とらないかは主審次第。仕方ないです」と肩を落とす。
最下位脱出ならず――。湘南にとっては、不運な幕切れとなった。
0-1で迎えた90+4分、湘南が土壇場でチャンスを掴み、セットプレーの流れから左サイドにいた藤田征がクロスを放つ。鋭くゴール前に放たれたボールは、相手選手に弾かれ逆サイドに流れる。そして、そこにフリーでいた島村が、右足で中央に折り返した。
するとボールはペナルティエリア内にいた奥埜の出していた右腕に弾かれて、軌道が変わった。しかし家本主審はファウルを取らず、プレーは続行。湘南の選手やベンチのスタッフがハンドだと猛アピールしたが、もちろん受け入れられなかった。
結局、試合はそのまま仙台が勝利。スタジアムを埋めた湘南サポーターからは主審と副審に対しブーイングの“嵐”が巻き起こった。
その場面、ゴール前まで攻撃参加していたGK村山は、次のように振り返って肩を落とした。
「(ボールは)手に当たっていたとは思う。ただ、そのファウルをとるか、とらないかは主審次第。仕方ないです」
そのシーンを振り返ってみよう。
島村が中央へ折り返そうとボールを蹴る瞬間、彼に対峙した奥埜が右腕を上げていた。実際、湘南側のゴール前へ向かったそのキックは腕に“ブロック”されて、仙台の選手にクリアされている。
しかし、「手または腕で意図的にボールに触れる行為」ではないとして、ハンドのファウルはとられなかった。
もちろん、奥埜からすれば、意図的ではなかったと言うはずに違いない。ただし、なにをもって、「意図的」であるかどうかを見分けるのかは難しい。しかも、主審や副審はその判断を一瞬で下さなければならない。
例えば今回でいえば、島村に目がけて走ってきた奥埜が、キックを避けるために腕を上げたようにも解釈できるのだ。見方によっては、こうした場面でハンドがとられなければ、“意図的ではない”と装って腕を投げ出すプレーも増えかねない。“手を使わない”スポーツであるサッカーの本質にさえ関わってくるテーマとも言える。
そういった状況を踏まえると、他の主審であればPKが与えられていた可能性はある。
湘南は2勝2分9敗。勝てば一気にJ1残留圏へジャンプアップできるチャンスでもあったが、最下位脱出はならなかった。2連勝のあと3連敗を喫し、いまだホーム未勝利のままだ。
一方の仙台は4勝2分7敗で、11位タイの勝点14に伸ばした。
0-1で迎えた90+4分、湘南が土壇場でチャンスを掴み、セットプレーの流れから左サイドにいた藤田征がクロスを放つ。鋭くゴール前に放たれたボールは、相手選手に弾かれ逆サイドに流れる。そして、そこにフリーでいた島村が、右足で中央に折り返した。
するとボールはペナルティエリア内にいた奥埜の出していた右腕に弾かれて、軌道が変わった。しかし家本主審はファウルを取らず、プレーは続行。湘南の選手やベンチのスタッフがハンドだと猛アピールしたが、もちろん受け入れられなかった。
結局、試合はそのまま仙台が勝利。スタジアムを埋めた湘南サポーターからは主審と副審に対しブーイングの“嵐”が巻き起こった。
その場面、ゴール前まで攻撃参加していたGK村山は、次のように振り返って肩を落とした。
「(ボールは)手に当たっていたとは思う。ただ、そのファウルをとるか、とらないかは主審次第。仕方ないです」
そのシーンを振り返ってみよう。
島村が中央へ折り返そうとボールを蹴る瞬間、彼に対峙した奥埜が右腕を上げていた。実際、湘南側のゴール前へ向かったそのキックは腕に“ブロック”されて、仙台の選手にクリアされている。
しかし、「手または腕で意図的にボールに触れる行為」ではないとして、ハンドのファウルはとられなかった。
もちろん、奥埜からすれば、意図的ではなかったと言うはずに違いない。ただし、なにをもって、「意図的」であるかどうかを見分けるのかは難しい。しかも、主審や副審はその判断を一瞬で下さなければならない。
例えば今回でいえば、島村に目がけて走ってきた奥埜が、キックを避けるために腕を上げたようにも解釈できるのだ。見方によっては、こうした場面でハンドがとられなければ、“意図的ではない”と装って腕を投げ出すプレーも増えかねない。“手を使わない”スポーツであるサッカーの本質にさえ関わってくるテーマとも言える。
そういった状況を踏まえると、他の主審であればPKが与えられていた可能性はある。
湘南は2勝2分9敗。勝てば一気にJ1残留圏へジャンプアップできるチャンスでもあったが、最下位脱出はならなかった。2連勝のあと3連敗を喫し、いまだホーム未勝利のままだ。
一方の仙台は4勝2分7敗で、11位タイの勝点14に伸ばした。