森岡隆三vs宮本恒靖――U-18プレミアリーグの舞台で初めてW杯経験監督が激突!

カテゴリ:高校・ユース・その他

松尾祐希

2016年05月09日

森岡監督が率いる京都U-18と宮本監督率いるG大阪ユースが激突、結果は――。

昨季から京都U-18の指揮を執る森岡監督と今季からG大阪ユースの指揮を執る宮本監督。写真:松尾祐希

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 今から14年前。2002年の日韓ワールドカップで宮本恒靖と森岡隆三は、ともに戦っていた。そして、このふたりと言えば、その大会でゲームキャプテンを務めたことが思い起こされる。はじめに重責を務めていた森岡が初戦のベルギー戦で負傷。代わりに宮本が腕章を引継ぎ、その後の試合でゲームキャプテンを務めることとなった。そんなふたりが現役を引退し、指導者の道へと歩み出している。
 
 森岡監督は昨年から京都U-18、宮本監督はG大阪ユースの指揮官に着任。そして、ゴールデンウィーク最終日となった8日の高円宮杯U-18プレミアリーグで、指揮官としての初対決を迎えた。
 
 試合は立ち上がりからG大阪が試合の主導権を掌握。堅実な守備から手数を掛けないショートカウンターを繰り出すと、8分と26分にFW食野亮太郎が立て続けにネットを揺らす。完全に勢いに乗ったG大阪は、30分にFW佐藤倭が加点するなど相手に付け入る隙を与えなかった。
 
 対する京都は短騎突進で仕掛けてしまい、攻撃に厚みを持たせられない。守備に関しても球際での弱さを露呈。「開幕からまだ勝点1しか取れていないという引け目が、そのまま出てしまったのかな」と森岡監督が反省の弁を述べる程の前半になってしまった。
 
 後半に入ると京都は積極性を取り戻し、66分にDF岸本大地が反撃の狼煙となるゴールを奪う。だが、その岸本が82分に2枚目のイエローカードで退場。反撃の勢いを自ら弱めてしまった京都は、2点ビハインドのままG大阪に屈する形となった。
 
 試合後に両監督に話を聞くと、ともに戦術的なことよりもサッカーの本質に言及していた。G大阪の宮本監督は「試合運びとして、(前半に)3点を取ったので無失点に抑えて追加点を取るということを後半はテーマにしていました。(それができていないので)今日の後半には不満が残ります」とチームに対する課題を述べている。
 
 宮本監督には「ゴールを奪うこと、ゴールを守ることを大事にしたい」という想いがある。実際に宮本監督は就任後から実践形式の練習を増やしている。サッカーはスコアですべての勝敗が決まるスポーツであり、フィギアスケートのような採点競技ではない。だからこそ、宮本監督は常にゴールを意識したトレーニングを経験させ、サッカーの原理原則を選手たちに伝えたいと考えている。
 
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