MSNを封じたアトレティコのアグレッシブな守備。
チャンピオンズ・リーグ(CL)も大詰めで、ベスト4が出揃いました。それにしても「バルサが負けるならアトレティコじゃないか?」という前回観戦記で語った嫌な予感が、図らずも的中してしまいましたね(苦笑)。
【CL PHOTOギャラリー】 アトレティコ・マドリー 2-0 バルセロナ|準々決勝・第2レグ
バルサの敗因は、ワールドカップ南米予選(3月中旬~下旬)とクラシコ(4月2日)という心身の負荷が大きい2つが、続いたスケジュールにあったと思います。
とくにバルサの攻撃の中心であるMSN(リオネル・メッシ、ルイス・スアレス、ネイマール)は、3月中旬から南米へ飛び、キャプテンとしてプレッシャーの大きいワールドカップ予選を戦いました。
そのあとすぐにクラシコがあったから、バルサとしては“力を抜く”場面がなく、常に120%を出さなければいけない試合が続いたんです。
CLベスト8(ファーストレグが4月5日、セカンドレグが4月13日)を迎えた時、MSNは相当な疲労を抱えてたと思います。
でも、バルサは彼らを使わなければ勝てない。この偉大過ぎる3トップを変えられなかったツケがCLベスト8で回ってきましたね。それはアトレティコ戦のメッシの運動量を見れば明らか。エースの彼があれだけ動けなければチームとして苦戦するのは当然ですよ。
一方、アトレティコは割り切って引くシーンもありましたけど、基本的には敵陣にボールがあるときは前からプレスにしっかりいっていたし、1つ目のプレスを剥がされてもプレスバックをして、中盤4人と最終ライン4人の連携でしっかりと守っていましたね。
これはチーム戦術だと思うんですけど、アトレティコは両SBのプレスが速いんです。それによって間が空くはずなんですけど、そこを中盤の選手が閉めてくるし、CBもしっかりカバーリングします。
メッシやネイマールがボールを持ったとき、大抵のチームはかわされることを恐れて、プレスに行けないんですけど、アトレティコの場合、彼ら2人がボールを持ったら対面にはもうファンフランとフィリペ・ルイスがいるんです。
メッシはプレスを嫌って中央に逃げていましたが、逆にセンターはより敵が密集して守っていた。まさにアトレティコの思うツボでしたね。
さらにメッシが中に移動したことで、イバン・ラキティッチやダニエウ・アウベスがワイド寄りに立ち位置を取らざるを得なくなっていました。ボールを取られ、カウンター時にその穴を突かれてジェラール・ピケとアントワーヌ・グリエーズマンがほぼ常に1対1になるなど、アトレティコからすれば“してやったり”ですよ。
より柔軟性が高かったのはアトレティコで、バルサが好きな身としては悔しいんですけど、このCLベスト8のセカンドレグに関しては監督の差が出ていました。カウンターのスピード感と出るタイミングに優れた堅守速攻を植え付けた、ディエゴ・シメオネ監督のトータルマネジメントの勝利でしたね。
【CL PHOTOギャラリー】 アトレティコ・マドリー 2-0 バルセロナ|準々決勝・第2レグ
バルサの敗因は、ワールドカップ南米予選(3月中旬~下旬)とクラシコ(4月2日)という心身の負荷が大きい2つが、続いたスケジュールにあったと思います。
とくにバルサの攻撃の中心であるMSN(リオネル・メッシ、ルイス・スアレス、ネイマール)は、3月中旬から南米へ飛び、キャプテンとしてプレッシャーの大きいワールドカップ予選を戦いました。
そのあとすぐにクラシコがあったから、バルサとしては“力を抜く”場面がなく、常に120%を出さなければいけない試合が続いたんです。
CLベスト8(ファーストレグが4月5日、セカンドレグが4月13日)を迎えた時、MSNは相当な疲労を抱えてたと思います。
でも、バルサは彼らを使わなければ勝てない。この偉大過ぎる3トップを変えられなかったツケがCLベスト8で回ってきましたね。それはアトレティコ戦のメッシの運動量を見れば明らか。エースの彼があれだけ動けなければチームとして苦戦するのは当然ですよ。
一方、アトレティコは割り切って引くシーンもありましたけど、基本的には敵陣にボールがあるときは前からプレスにしっかりいっていたし、1つ目のプレスを剥がされてもプレスバックをして、中盤4人と最終ライン4人の連携でしっかりと守っていましたね。
これはチーム戦術だと思うんですけど、アトレティコは両SBのプレスが速いんです。それによって間が空くはずなんですけど、そこを中盤の選手が閉めてくるし、CBもしっかりカバーリングします。
メッシやネイマールがボールを持ったとき、大抵のチームはかわされることを恐れて、プレスに行けないんですけど、アトレティコの場合、彼ら2人がボールを持ったら対面にはもうファンフランとフィリペ・ルイスがいるんです。
メッシはプレスを嫌って中央に逃げていましたが、逆にセンターはより敵が密集して守っていた。まさにアトレティコの思うツボでしたね。
さらにメッシが中に移動したことで、イバン・ラキティッチやダニエウ・アウベスがワイド寄りに立ち位置を取らざるを得なくなっていました。ボールを取られ、カウンター時にその穴を突かれてジェラール・ピケとアントワーヌ・グリエーズマンがほぼ常に1対1になるなど、アトレティコからすれば“してやったり”ですよ。
より柔軟性が高かったのはアトレティコで、バルサが好きな身としては悔しいんですけど、このCLベスト8のセカンドレグに関しては監督の差が出ていました。カウンターのスピード感と出るタイミングに優れた堅守速攻を植え付けた、ディエゴ・シメオネ監督のトータルマネジメントの勝利でしたね。