【チーム採点・寸評】
浦和　6.5
外から中から速く鋭い攻めを展開しながら、前半は仙台の粘りに無得点。しかし丹念なサイドアタックを繰り返した結果、李の先制点や武藤の駄目押しゴールが生まれて快勝した。
 
仙台　５
ウイルソンや梁勇基ら主力に故障者が続出。前半は身体を寄せてシュートをブロックし、無失点に抑えた。失点直後には三田が同点ゴールを決めたが、ミスから決勝点を与えて４連敗。

【浦和 ３-１ 仙台 PHOTO】李！興梠！最後は武藤！ 充実の３ゴールで浦和が快勝
 
【浦和｜採点・寸評】
GK
１　西川周作　5.5
シュート４本と守備機会が少なかっただけに、意外性のある一撃への反応が遅れたのだろうか。三田に浴びた同点弾はコースこそ良かったが、西川ならセーブすべきだった。
 
DF
46　森脇良太　6.5
積極的な攻撃参加と思い切ったシュートはいつもの通り。興梠の惜しいシュートにつながった59分の右クロスは一級品だった。１対１の守備での集中力が普段以上に高かった。
 
６　遠藤　航　6.5
的確なカバーリングと空中戦、ボールを正確に散らす展開力で存在感を示した。年々質が高まる浦和の高度な戦術を、加入後わずかな期間で体得しつつあるようだ。
 
５　槙野智章　6.5
李へ配球した左クロス。ニアへのボールは李の前と後ろにDF２人が陣取っていたが、計ったように正確なものだった。練習中から話し合っていたそうで、このワンプレーだけでも採点は上がる。

MF
24　関根貴大　5.5（89分OUT）
いつもよりやや仕掛けに鋭さが欠けた感がある。敵陣深くまで進出したものの、仙台の守備陣に引っ掛かってゴールに結び付きそうなクロスは最後まで供給できずじまいだった。
 
10　柏木陽介　5.5
ボールに触れる頻度ではチーム一だったが、この試合はさばくプレーが多く、決定的なスルーパスや気の利いたくさびは入らなかった。唯一狙えるFKも壁にぶつかってしまった。
 
22　阿部勇樹　6.5
他の選手なら７点はあげたい、普段どおりに波がなく、アベレージの高いパフォーマンスを披露した。決勝点となった興梠へのラストパスは実に出色だった。
 
３　宇賀神友弥　6.5（73分OUT）
７分と51分にいずれも左から李に供給したクロスは、速くて正確だった。李も「決めなくてはいけなかった」と残念がったほど。サイドチェンジの大きなパスも正確に止めていた。
 
20　李　忠成　6.5
“４度目の正直”で今季２点目を決めた。それまで三度の決定機を外していたが、53分に槙野の左クロスを頭でねじ込んで先制点。間合いを取った球出しなどでも持ち味を発揮。
 
９　武藤雄樹　６
これといった見せ場がないままタイムアップかと思われたが、昨季に続いて古巣から２点目をゲットした。76分に梅崎の左クロスをヘッドで決め、勝負の大勢を決したのはさすが。
 
FW
30　興梠慎三　6.5（82分OUT）
59分の決定機の場面でシュートがバーを越えて頭を抱えたが、15分後には決勝点となる今季５点目。阿部の縦パスに素早く反応、守備の背後を取るとGKもかわして無人のゴールへ。
 
交代出場
MF
７　梅崎　司　６（73分IN）
ドリブルと縦への推進力は疲労の色が濃くなる終盤には効果的。仙台も対応にも苦慮したことだろう。無理な突破を自重し、やや引きながら上げたクロスが得点につながった。
 
FW
11　石原直樹　－（82分IN）
ゴールに向かう意欲が見えた。ドリブルの切れ味もまずまずで、臨機応変に人を使う視野の広さもあった。いずれ先発で起用されたら面白いのではないか。


MF
 18　駒井善成　－（89分IN）
ロスタイムを入れて５分ほどの出場。ボールに絡む機会がほとんどない内容では評価もできない。
 
監督
ペトロヴィッチ　６
今季の李の好調さをしっかりと把握しているのだろう。シャドー候補が大勢いるなか、昨季いきなり結果を残した武藤は別にして、対照的にこの２年で結果を出していない李を先発で使い続けている。１点だけだったが、李がその恩義に応えた。
 
※MAN OF THE MATCH＝取材記者が選定するこの試合の最優秀選手。
※採点は10点満点で「6」を平均とし、「0.5」刻みで評価。
※出場時間が15分未満の選手は原則採点なし。