湘南は失点するまで互角だったが……。試合終盤、ルーキー神谷が惜しいシュートを放って光明をもたらす。
【試合内容】
立ち上がりから両チームともに主導権を掴もうと、球際で激しい争いを繰り広げる。緊張感みなぎるなか、先制したのは浦和だった。
41分、ドリブル突破から再三チャンスを作っていた李がミドルレンジから左足を振り抜く。するとボールがA・バイアに当たって弾道が変わり、ゴールネットを揺らしたのだ。
後半に入ると、浦和が完全に試合を支配。疲れが出て生じ始めた湘南のスペースを効果的に突いて起点を作る。55分、宇賀神→興梠→柏木→(李がスルー)→興梠とつなぐ鮮やかコンビネーションで2点目を奪う。
終わってみれば、湘南はこの日デビューを飾った高卒ルーキー神谷の試合終了間際のシュート以外は、チャンスらしいチャンスを作れなかった。良い位置まで攻め込めても、なかなかフィニッシュに持ち込めなかった。
今季シュートやゴールへのこだわりを強く持つ浦和のほうが、攻撃の迫力の面でも上回る結果となった。
【J1 PHOTOハイライト】1stステージ・4節 湘南 0-2 浦和 遠藤航と岡本拓也が古巣と初対戦!
【チーム採点・寸評】
湘南 5.5
攻め込んでいるようで、敵陣を崩したのは皆無だった(神谷が惜しいシュートを放ったのみ)。スタイルは徹底されているが、シュートまで持ち込めなかった。神谷以外の途中出場した選手に消極的なプレーが目立ち、反撃ムードが高まらなかったのも残念だった。
浦和 6.5
走力を持ち味とする湘南相手に、「走りの質」で上回る。遠藤がリベロに入った守備陣は、ピンチさえ作らせなかった。李と興梠が充実のパフォーマンスを見せて1ゴールずつ奪い、柏木も再三ゴール前に飛び込んで1アシスト(2ゴールに絡む)を記録した。
【湘南|採点・寸評】
GK
1 村山智彦 5.5
ミスではなかったが2失点。決して彼だけの責任ではなく、強豪との対戦が続いたという理由もあるが、リーグ4試合でふた桁失点に。ビッグセーブなしに、ジャイアントキリングは起こせない。
DF
36 岡本拓也 5.5
古巣との対戦は、興梠と武藤のマークにつきつつ、次第に攻撃参加を増やしていった。が、後半は守備の対応に追われて、関根に押し込まれた。
4 アンドレ・バイア 5.5
28分にカウンターで抜け出した武藤とのマッチアップは身体を張って制し、ホームのサポーターからこの日一番大きな拍手を受けた。アンラッキーだったとはいえ、李のシュートをブロックし切れずに先制点を与えてしまった。
6 三竿雄斗 5.5
左サイドからチャンスを作ろうとアーリークロスを放ったり、ギャップを突いたポジションでボールを受けたりするなど試行錯誤。しかし結局、次第に守備一辺倒に。苦しい時こそ前線に駆け上がる持ち味を発揮できなかった。
MF
14 藤田征也 5.5
9分にオーバーラップした槙野との見応えある1対1を、気迫のこもったスライディングタックルで制す。ただ後半、さらに守備に軸足を置いて対応し出すと、相手の一瞬のスピードについて行けず苦戦した。
2 菊地俊介 5
危険なスペースを埋めつつボールを奪おうと試みたが、周囲と連動し切れなかった。ボランチでありながら“消えていた”時間帯もあった。
5 パウリーニョ 5.5 (70分 OUT)
前線にプレスをかけていたかと思えば、しっかりリトリートもしている。まるでふたりのパウリーニョがいるかのようによく動き、相手のゴール前に顔を出しシュートも放つ。ところが後半に入り、パタンとその存在感が薄らぎ、チームの勢いも途絶えた。
10 菊池大介 4.5 (70分 OUT)
前半のチームがリズムを掴んでいる時間帯に、ミスや消極的なプレーが目立ったのは残念だった。その後も精彩を欠き、リズムに乗れないまま途中交代に。
23 高山 薫 5.5
ペナルティエリア付近の相手が飛び込みにくい位置まで持ち込めていた。そこから次にどのように展開するか――。彼自身が周りにいろいろ要求しても良いかもしれない。
22 下田北斗 5.5
3分に両チーム最初のシュートをミドルレンジから放つ。次第にリズムを掴み、ボールを持った際には左サイドの攻撃の起点役となった。それでも相手が対応に慣れた後半、ほとんど目立てなかった。
FW
11 藤田祥史 5 (82分 OUT)
プレッシングでは貢献し、何度かポストプレーをこなした一方、脅威を与えるプレーは少なかった。相手の裏をかきたかった。
交代出場
FW
17 端戸 仁 5.5 (70分 IN)
攻撃にアクセントを加えたかった。リズムを変えられず、決定的な仕事もできなかった。
16 石川俊輝 5.5 (70分 IN)
スイッチ役として期待されたものの、なかなかボールが収まらず。球際に行く場面もあったが、奪い切れず反撃の起点になり切れなかった。
MF
28 神谷優太 - (79分IN)
交代出場でJ1デビューを飾る。88分に強烈ミドル、1分後にもペナルティエリア内から惜しいシュート(西川の好セーブにあう)を放つ。連係面や守備に課題はあるが、チーム内の誰よりも強い意欲とゴールへの渇望が感じられた。
監督
曺 貴裁 5.5
勢いのあるスタイルで挑み、失点するまでは互角の戦いに持ち込めた。それだけに1失点して明らかに気落ちしたところで、最近の川崎、広島戦の経験を活かして、なにか一手を打ちたかった。
※MAN OF THE MATCH=取材記者が選定するこの試合の最優秀選手。
※採点は10点満点で「6」を平均とし、「0.5」刻みで評価。
※出場時間が15分未満の選手は原則採点なし。
立ち上がりから両チームともに主導権を掴もうと、球際で激しい争いを繰り広げる。緊張感みなぎるなか、先制したのは浦和だった。
41分、ドリブル突破から再三チャンスを作っていた李がミドルレンジから左足を振り抜く。するとボールがA・バイアに当たって弾道が変わり、ゴールネットを揺らしたのだ。
後半に入ると、浦和が完全に試合を支配。疲れが出て生じ始めた湘南のスペースを効果的に突いて起点を作る。55分、宇賀神→興梠→柏木→(李がスルー)→興梠とつなぐ鮮やかコンビネーションで2点目を奪う。
終わってみれば、湘南はこの日デビューを飾った高卒ルーキー神谷の試合終了間際のシュート以外は、チャンスらしいチャンスを作れなかった。良い位置まで攻め込めても、なかなかフィニッシュに持ち込めなかった。
今季シュートやゴールへのこだわりを強く持つ浦和のほうが、攻撃の迫力の面でも上回る結果となった。
【J1 PHOTOハイライト】1stステージ・4節 湘南 0-2 浦和 遠藤航と岡本拓也が古巣と初対戦!
【チーム採点・寸評】
湘南 5.5
攻め込んでいるようで、敵陣を崩したのは皆無だった(神谷が惜しいシュートを放ったのみ)。スタイルは徹底されているが、シュートまで持ち込めなかった。神谷以外の途中出場した選手に消極的なプレーが目立ち、反撃ムードが高まらなかったのも残念だった。
浦和 6.5
走力を持ち味とする湘南相手に、「走りの質」で上回る。遠藤がリベロに入った守備陣は、ピンチさえ作らせなかった。李と興梠が充実のパフォーマンスを見せて1ゴールずつ奪い、柏木も再三ゴール前に飛び込んで1アシスト(2ゴールに絡む)を記録した。
【湘南|採点・寸評】
GK
1 村山智彦 5.5
ミスではなかったが2失点。決して彼だけの責任ではなく、強豪との対戦が続いたという理由もあるが、リーグ4試合でふた桁失点に。ビッグセーブなしに、ジャイアントキリングは起こせない。
DF
36 岡本拓也 5.5
古巣との対戦は、興梠と武藤のマークにつきつつ、次第に攻撃参加を増やしていった。が、後半は守備の対応に追われて、関根に押し込まれた。
4 アンドレ・バイア 5.5
28分にカウンターで抜け出した武藤とのマッチアップは身体を張って制し、ホームのサポーターからこの日一番大きな拍手を受けた。アンラッキーだったとはいえ、李のシュートをブロックし切れずに先制点を与えてしまった。
6 三竿雄斗 5.5
左サイドからチャンスを作ろうとアーリークロスを放ったり、ギャップを突いたポジションでボールを受けたりするなど試行錯誤。しかし結局、次第に守備一辺倒に。苦しい時こそ前線に駆け上がる持ち味を発揮できなかった。
MF
14 藤田征也 5.5
9分にオーバーラップした槙野との見応えある1対1を、気迫のこもったスライディングタックルで制す。ただ後半、さらに守備に軸足を置いて対応し出すと、相手の一瞬のスピードについて行けず苦戦した。
2 菊地俊介 5
危険なスペースを埋めつつボールを奪おうと試みたが、周囲と連動し切れなかった。ボランチでありながら“消えていた”時間帯もあった。
5 パウリーニョ 5.5 (70分 OUT)
前線にプレスをかけていたかと思えば、しっかりリトリートもしている。まるでふたりのパウリーニョがいるかのようによく動き、相手のゴール前に顔を出しシュートも放つ。ところが後半に入り、パタンとその存在感が薄らぎ、チームの勢いも途絶えた。
10 菊池大介 4.5 (70分 OUT)
前半のチームがリズムを掴んでいる時間帯に、ミスや消極的なプレーが目立ったのは残念だった。その後も精彩を欠き、リズムに乗れないまま途中交代に。
23 高山 薫 5.5
ペナルティエリア付近の相手が飛び込みにくい位置まで持ち込めていた。そこから次にどのように展開するか――。彼自身が周りにいろいろ要求しても良いかもしれない。
22 下田北斗 5.5
3分に両チーム最初のシュートをミドルレンジから放つ。次第にリズムを掴み、ボールを持った際には左サイドの攻撃の起点役となった。それでも相手が対応に慣れた後半、ほとんど目立てなかった。
FW
11 藤田祥史 5 (82分 OUT)
プレッシングでは貢献し、何度かポストプレーをこなした一方、脅威を与えるプレーは少なかった。相手の裏をかきたかった。
交代出場
FW
17 端戸 仁 5.5 (70分 IN)
攻撃にアクセントを加えたかった。リズムを変えられず、決定的な仕事もできなかった。
16 石川俊輝 5.5 (70分 IN)
スイッチ役として期待されたものの、なかなかボールが収まらず。球際に行く場面もあったが、奪い切れず反撃の起点になり切れなかった。
MF
28 神谷優太 - (79分IN)
交代出場でJ1デビューを飾る。88分に強烈ミドル、1分後にもペナルティエリア内から惜しいシュート(西川の好セーブにあう)を放つ。連係面や守備に課題はあるが、チーム内の誰よりも強い意欲とゴールへの渇望が感じられた。
監督
曺 貴裁 5.5
勢いのあるスタイルで挑み、失点するまでは互角の戦いに持ち込めた。それだけに1失点して明らかに気落ちしたところで、最近の川崎、広島戦の経験を活かして、なにか一手を打ちたかった。
※MAN OF THE MATCH=取材記者が選定するこの試合の最優秀選手。
※採点は10点満点で「6」を平均とし、「0.5」刻みで評価。
※出場時間が15分未満の選手は原則採点なし。