課題の攻撃面は、昨季に続いてリーグ17位の26得点。
J1第2ステージは広島が優勝。年間勝点でも浦和を抑えて広島が頂点に立ちレギュラーシーズンは幕を閉じた。今季の34試合をJ1全18チームはいかに戦ったのか? 各チーム担当記者が、11月22日で今季最終戦を迎えた2015シーズンを振り返り総括する。
――◆――◆――
ヴァンフォーレ甲府
年間成績:13位 勝点:37 10勝7分17敗 26得点・43失点
第1ステージ成績:12位 勝点:20 6勝2分9敗 12得点・22失点
第2ステージ成績:14位 勝点:17 4勝5分8敗 14得点・21失点
【2015シーズンの出来を点数で表わすと?】
55点
序盤戦は最下位に沈みながら、粘り強く3年連続でのJ1残留を達成。リーグ最少規模の予算を踏まえれば、合格点を与えられるのかもしれない。
しかし、今季の立ち上げ時点で、クラブが「最低の目標」に掲げていた「勝点41以上」に届かず。とりわけ課題としていた攻撃面に関しては、昨季に続いてリーグ17位の26得点。シュート数もリーグ最少に甘んじた。継続の堅守についても、失点数自体は31から43へと増加しており、チームとしては横這いの感が否めなかった。
そんなシーズンにあって、目立ったのはベテラン勢の健在ぶりだ。青山(ムアントン・ユナイテッド/タイ)、佐々木(広島)の抜けた最終ラインには、土屋、津田が入り、主将の山本と3バックを構成。チームの復調に多大なる貢献を果たした。左ウイングバックの阿部翔、ボランチのマルキーニョス・パラナも定位置に座り続けた。
残留争いに巻き込まれると、どうしても計算の立つベテラン選手が重用されがちになるが、裏を返せば、彼らを脇に追いやるだけの、突き抜けた若手選手がいなかったとも言える。
また、今季の新戦力のなかで、常時試合に出場していたのはGK河田と、大卒新人の伊東くらい。ブラジル人選手は一昨年に続いて、シーズン終了を待たずに全員退団。バレーの獲得で、なんとか帳尻は合わせたものの、フロントの補強策については、検証と反省の余地が大きい。
【今季のチームMVPは?】
山本英臣(DF)
クレバーな読みや起点となるフィードで、攻守に渡ってゲームをコントロール。練習中から「自分の意思で決断してプレーをすること」を自他に求めて、チームを牽引した。苦境のなか残留できた要因について、土屋が「チーム全員の忍耐力、自己犠牲」をあげていたが、その象徴だと言える。7年連続でキャプテンを務めているのは、相応の理由がある。
文:渡辺 功(フリーライター)
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ヴァンフォーレ甲府
年間成績:13位 勝点:37 10勝7分17敗 26得点・43失点
第1ステージ成績:12位 勝点:20 6勝2分9敗 12得点・22失点
第2ステージ成績:14位 勝点:17 4勝5分8敗 14得点・21失点
【2015シーズンの出来を点数で表わすと?】
55点
序盤戦は最下位に沈みながら、粘り強く3年連続でのJ1残留を達成。リーグ最少規模の予算を踏まえれば、合格点を与えられるのかもしれない。
しかし、今季の立ち上げ時点で、クラブが「最低の目標」に掲げていた「勝点41以上」に届かず。とりわけ課題としていた攻撃面に関しては、昨季に続いてリーグ17位の26得点。シュート数もリーグ最少に甘んじた。継続の堅守についても、失点数自体は31から43へと増加しており、チームとしては横這いの感が否めなかった。
そんなシーズンにあって、目立ったのはベテラン勢の健在ぶりだ。青山(ムアントン・ユナイテッド/タイ)、佐々木(広島)の抜けた最終ラインには、土屋、津田が入り、主将の山本と3バックを構成。チームの復調に多大なる貢献を果たした。左ウイングバックの阿部翔、ボランチのマルキーニョス・パラナも定位置に座り続けた。
残留争いに巻き込まれると、どうしても計算の立つベテラン選手が重用されがちになるが、裏を返せば、彼らを脇に追いやるだけの、突き抜けた若手選手がいなかったとも言える。
また、今季の新戦力のなかで、常時試合に出場していたのはGK河田と、大卒新人の伊東くらい。ブラジル人選手は一昨年に続いて、シーズン終了を待たずに全員退団。バレーの獲得で、なんとか帳尻は合わせたものの、フロントの補強策については、検証と反省の余地が大きい。
【今季のチームMVPは?】
山本英臣(DF)
クレバーな読みや起点となるフィードで、攻守に渡ってゲームをコントロール。練習中から「自分の意思で決断してプレーをすること」を自他に求めて、チームを牽引した。苦境のなか残留できた要因について、土屋が「チーム全員の忍耐力、自己犠牲」をあげていたが、その象徴だと言える。7年連続でキャプテンを務めているのは、相応の理由がある。
文:渡辺 功(フリーライター)