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【日本代表】2次予選で優先すべきは国内組の掘り起し。香川や岡崎が駆けつけても、誰の利益にもならない

カテゴリ:日本代表

加部 究

2015年11月13日

Jリーグより格段にプレッシャーの少ない状況で、柏木の展開力や森重が活きるのは当然だった。

金崎の1トップや柏木のボランチ起用は奏功したが、過度に評価する必要はない。明らかな格下のシンガポールを押し込むのは、ある意味で当たり前だ。 写真:小倉直樹(サッカーダイジェスト写真部)

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 ハリルホジッチ監督は、本田、長谷部、酒井宏、吉田と右寄りの4人を除き、無得点に終わった埼玉でのホームゲームから7人を入れ替えて臨んだ。
 
 ただしスコアが3-0と進化した以外に大きな変化はないし、またそれを望むような性格の試合でもなかった。微妙にシナリオが変わったとすれば、埼玉では90分間ゴール前に人垣を築いていたシンガポールが、今回はホームでリードを許し、多少は攻撃的な姿勢を見せた程度である。
 
 日本代表は、埼玉で23本、シンガポールでは27本のシュートを浴びせ、ホームで23回、アウェーでは28回エリア内に侵入し、今回は3ゴールを奪った代わりにシンガポールにも2度の決定機を作られた。
 
 おそらく最も大きな変化は、アジアの情勢や試合の性格についてハリルホジッチ監督の理解が進んだことだろう。シンガポールの最大の野望は引き分けだ。日本は守備の憂いなく攻撃だけに専念すればいい。
 
 ましてシンガポールの守備は中央偏重型なので、ボランチやオーバーラップしたSBはノープレッシャーで仕事が出来る。チャンスはいくらでも作れるし、ゴールもひとつ決まれば雪崩になる。実験はいくらでも可能だ。それなら前回無得点に終わりトラウマを抱えた選手たちより、モチベーションやコンディションを優先して新戦力を試したほうが良い。
 
 基本的に指揮官は、個で仕掛けるタイプがお気に入りだ。ザッケローニやアギーレが敬遠した宇佐美の重用ぶりを見れば明白だし、この嗜好からして現在国内では最もエゴイスティックにゴールを目指す金崎の抜擢も頷ける。そして結果的には、活発に動いてボールを引き出し、前を向けば仕掛けて、捉まえにくい1トップの選択が功を奏した。
 
 清武や武藤嘉は、スペースを消されながら終始前がかりで崩しに出るという日常(ブンデスリーガ)とは異質なテーマに挑み、逆に柏木や森重にとっては成功が約束された仕事とも言えた。Jリーグより格段にプレッシャーの少ない状況で、柏木の展開力や森重の後方からのフィードが活きるのは当然で、改めて能力の高さを示した清武が香川に競りかけるには、やはりもう少しボールタッチの機会が保証されるチームへの移籍が課題になることも浮き彫りになった。
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