【日本 対 カンボジア】サッカーダイジェスト取材記者の採点&寸評

カテゴリ:日本代表

サッカーダイジェスト編集部

2015年09月03日

形にこだわり過ぎた日本。決定力不足は相変わらず深刻だ。

【サッカーダイジェスト取材記者による採点&寸評】
取材:白鳥和洋、五十嵐創、広島由寛、大木 勇、増山直樹

【PHOTOギャラリー】日本 3-0 カンボジア

【日本×カンボジア】マッチレポート

【日本代表・総評】5.5
 立ち上がりから攻撃の形にこだわり過ぎている印象で、大胆さに欠けた。雨のなかでキックオフされた試合とはいえ、最終局面でのプレーにミスが目立ち、前半途中まではカンボジアを攻め切れなかった。
 
 本田のミドルで先制(GKのミスともとれる)した後もエリア内でのミスが目に付き、追加点も吉田の中距離弾と決定力不足は相変わらず深刻だ。61分に香川が決めたゴールも、いわば相手の自滅によるもので手放しでは喜べない。
 
 試合展開としては6月のシンガポール戦とさして変わらず、最後までどこかまったりとしていた。チャンスの数を考えれば、スッキリしない勝利だった。
 
[個人採点・寸評]
[GK]
12 西川周作 6
主な仕事はバックパスの処理だった。手を使ったのは35分にヘディングシュートを防いだ時ぐらいで、文字通り平和な90分を過ごした。
 
[DF]
5 長友佑都 5
前半11分までに3回ほど左サイドからのチャンスメイクに失敗。右の酒井宏に比べて躍動感に欠ける印象だった。キレを取り戻したい。
 
6 森重真人 6
セカンドボールを淡々と拾い続け、ビルドアップにも絡む。“ハーフコートゲーム”でも集中を切らさず、及第点の働きをしていた。
 
19 酒井宏樹 5.5
立ち上がりから高速クロスで何度も好機を演出。ただ、アグレッシブさは評価も、“直球”だけで勝負する工夫のなさは減点対象だ。
 
22 吉田麻也 6.5
前半に際どいヘディンシュートを放ち、50分には“教材”になりそうな右足ミドルでチームの2点目を奪う。要所で良い仕事をしたので、MOMに選出した。
 
[MF]
10 香川真司 5.5
ドルトムントでの好調を考慮すれば、1得点は寂し過ぎる。むしろ印象に残ったのは、誰もがゴールと思った42分の凡ミスだろうか。
 
16 山口 蛍 5.5
攻撃のスイッチを入れる局面でパスミスが散見。エリア付近でボールを受けてもミドルを躊躇するなど、精度と積極性の両方を欠いた。
 
17 長谷部誠 5.5
ミドルを打っても敵に当たる……。ハリルホジッチ監督のリクエスト(目を瞑った状態でもシュートを打て!)に応えたとは言い難い。
 
[FW]
4 本田圭佑 6
攻撃の中心軸としてボールを捌き、28分には左足のミドルで先制弾。後半はややトーンダウンしたものの、前半だけなら「6.5」の出来だ。
 
9 岡崎慎司 5
12分のチェイシングは見事。しかし懸命な守備が光った一方で、肝心の攻撃面は……。この相手にノーゴールは看過できない問題だ。
 
14 武藤嘉紀 5.5
4分、13分、16分とシュートまで持ち込み、ゴールへの意欲は見て取れた。とはいえ、結局は無得点。期待を裏切ったと言えるだろう。
 
交代出場
FW
11 宇佐美貴史 5.5
左サイドからドリブルで切り込み、そのまま右足で放った86分のシュートは決めるべきだった。結果を残せず、悔しさが残るゲームに。
 
FW
13 興梠慎三 -
81分に長友のクロスに合わせたヘディングシュートが、最大のハイライト。ロスタイムに放ったヘッドも観衆のタメ息を誘っていた。
 
MF
8 原口元気 -
前への意識が強く、限られた時間のなかでもアピールしようとする意思は伝わってきた。次戦に出番があれば、ゴールを期待したい。
 
監督
ヴァイッド・ハリルホジッチ        5.5
シンガポール戦、東アジアカップに続き、交代枠の3選手が揃ってインパクトを残せていない。流れを変えられない采配には疑問符が。

※MAN OF THE MATCH=取材記者が選定するこの試合の最優秀選手。
※採点は10点満点で「6」を平均とし、「0.5」刻みで評価。
※出場時間が15分未満の選手は原則採点なし。

28分、本田は相手GKの手を弾く強烈なミドルを突き刺して日本が先制する。 写真:佐藤 明(サッカーダイジェスト写真部)

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吉田(中央)の代表通算5得点目は、チーム待望の追加点となった。 写真:滝川敏之(サッカーダイジェスト)

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